「後継者問題……」ジグソウ ソウ・レガシー どすこいたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
後継者問題……
まあまあ良かったです。
……何でしょうね……。多分普通に良作なんですよ、これ。「死」を実感させ「生」を見出す優れたゲーム内容、ちょっとした頭脳プレー、きれいな伏線回収、観客を惑わすトリッキーな脚本……。うん、サスペンス・スリラーとして間違いなく良作。
ここからは過去のジグソウ先生の教えに惚れ込んじまった奴のレビューです。素直に喜べないのは間違いなく後継者がポンコツなせい!なぜどいつもこいつも殺人鬼だの復讐の鬼だのになっちまうんだ!?ジグソウ先生そんなこと教えたか!?
結局今作も先生オリジナルのゲームが際立って、後継者の無能ぶりが露呈されちまったわけです。「3ドル53セント……命の価値……!」先生のゲームから出たこの名台詞を、ポンコツ後継者が引き出せるか?無理なんですよ。ゲームを私怨を晴らす為の手段としか思ってないから、最後「GAME OVER」すら言えなくなっちまってんすよ!もう!
なんでソウシリーズってこうなってしまったんでしょうね。あえて正統な後継者を作らないようにしているとしか思えません。一人くらいいても良いじゃないですか、まともな後継者。
このシリーズって「2」以降は一見さんお断りな程過去作との繋がりが深いのです。つまり、回を重ねる程にファン向けの作品としての色が濃くなっていくはずなんです。なのに……多分後継者問題については殆どの人が納得いってないと思います。それともこういう、「一生後継者育たないシリーズ(笑)」として観るべきなんでしょうかね。うーん……。
それでも、先述の名台詞に加え、グロゴア描写は◎だし、ジグソウ先生によるラストのタイマンゲームはシンプルで潔くて良かったです。まだ続く(?)みたいなので、今後もお付き合いしますよ。