「獅子奮迅の活躍をする主人公である諜報員チャン・ハスク、銃撃シーンは予想以上の迫力」オペレーション・クロマイト Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
獅子奮迅の活躍をする主人公である諜報員チャン・ハスク、銃撃シーンは予想以上の迫力
監督
イ・ジェハン(サヨナライツカ等)監督による2016年製作の韓国映画。
原題:Operation Chromite、配給:クロックワークス。
銃撃シーンに予想を大きく上回る迫力があって、感心させられた。また、邦画戦争映画の様に主人公のラブシーンとかが無い点はありがたかった(母と会わずに済ませるシーンはあったが)。世界における歴史的事件として重要なはずだが、朝鮮戦争のことを自分は殆ど何も知らないことを知り、愕然とさせられた。
大統領に逆らってまで仁川上陸作戦を実行したマッカーサー(リーアム・ニーソンが好演)が英雄的に描かれている。実際、成功すれば敵兵を分断できるが大きなリスクもあり、よくぞこの作戦を実施したと感心させられる部分は大。改めてマッカーサーという人物の価値を教えられた気がした。
映画で獅子奮迅の活躍をする主人公である諜報員チャン・ハスク(イ・ジョンジェ)が実在したかは確認できなかったが、仁川港付近の情報収集にあたった韓国兵が存在したことは史実らしい。一方、敵側北朝鮮の仁川守備責任者(イ・ボムスが熱演)の残酷ぶりやタフさが強調されていて、印象にも残った。同じ民族ながら、敬意のかけらも全く無く、悪そのものに描かれていたことには一種の感慨を覚えた。統一を願う人間も多い様だが、東西ドイツとは、歴史が異なることを再認識させられた。
製作チョン・テウォン、脚本イ・ジェハン、イ・マニ(長沙里9.15等)、撮影パク・ジャンヒョク、編集スティーブ・M・チョー、音楽イ・ドンジュン。
イ・ジョンジェ(チャン・ハクス)、イ・ボムス(リム・ゲジン)、リーアム・ニーソン(ダグラス・マッカーサー)、チン・セヨン(ハン・チェソン)、
パク・チョルミン(ナム・ギソン)、キム・ヒジン(リュ・ジャンチュン)、キム・ビョンオク(チェ・ソクチュン)、チョン・ジュノ(ソ・ジンチョル)、パク・ソンウン(パク・ナムチョル)、ジョン・グライス。