「使命と葛藤 青年の答えは」さらば青春、されど青春。 ほら貝さんの映画レビュー(感想・評価)
使命と葛藤 青年の答えは
1950年代の東京、地方から名門大学に進学した青年中道真一は神の声を聴き始める。万人に「神の声による教え」を説くことが自らの使命だと気づいた真一は、安定した就職先や愛する恋人を手放して布教活動をするべきか悩む。真一の選んだ道とは。
滋賀県から東京の名門大に進学した真一は、勉強熱心で真面目な青年。誰からも慕われるような人柄だが、少し不器用な性格のため、想い人から振られたり、就職先がなかなか決まらなかったりと苦労も経験する。
神の声は、読書に没頭していた真一に突如舞い降りたもの。神の声いわく、真一の使命は「目に見えないものの存在を万人に伝え、世界を平和へと導くこと」。真一は、神の教えを万人に伝えるべきだと思うものの、忙しい現実との狭間で、布教活動に献身していいものか悩み続ける。
古き良き昭和を感じることができる作品。小鳥のさえずりや、新緑の芽吹きなど、美しい描写が多く映る。また、清水富美加さんがヒロイン役で出演したことでも話題だ。主人公の同僚役兼恋人役の富美加さんは、苦しむ主人公を想い続けるいじらしい役柄。彼女にとって、この映画が女優復帰後初の仕事となる。
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