「時間がゆったりと流れるしっとり系映画」四月の永い夢 あいわたさんの映画レビュー(感想・評価)
時間がゆったりと流れるしっとり系映画
元恋人の自死により色を失った日々を過ごす主人公の初海が周囲の人々との関わりにより再スタートに歩もうとするストーリー。
朝倉あき、いつのまにか和服の似合う素敵な女性になったなぁ。しっとりした演技も上手いし。彼女を見るためだけでもこの映画は一見の価値ありです。
国立市の街並みや手拭い工場の情景、赤い靴の歌がゆったりとした映画を効果的に彩っていた。ラジオのあの雰囲気って、やっぱテレビには出せないんだよなぁ。
良い意味で現実感の無い映画。
クーラーも風呂も備えていない安アパートで住む若いフリーターの、でも抜群の育ちの良さを感じさせる女性がきれいな洋服・浴衣を着てカフェで読書。美人だから絵になるけど、そうじゃなきゃ意味不明な情景だ。
別れた元恋人に自殺直前に手紙を送る男ってのもちょっとね。
考え始めるときりがないが、そういう全てを飲み込むほどの圧倒的な空気感があるから映画としては素晴らしい。
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