「みなぎる若さ」四月の永い夢 よのさんの映画レビュー(感想・評価)
みなぎる若さ
人はその一言で人生を表し、性格を現すと言ったのはどの脚本家だったか。
すっかり忘れた自分が言うのもおこがましいですが、形式ばった台詞が続くとその人の心情や背景があやふやになります。
台詞一つ一つは文学的で綺麗ですが、その人となりが見えてこず感情移入がしにくいです。
情景演出は説明的なのに登場人物のなぜそうしたのか?が分かりにくいのもそういった点故なのかなと思いました。
映像は美しいです。小物の表現が少しやり過ぎかなと思う部分もあったのですが、風景描写が詩的で心に訴えかけるものがあります。
特に手拭いのシーンは美しかったです。
主人公の演技もグッと来ます。儚い雰囲気と言葉の伝え方が良かったです。ベテラン陣も流石の貫禄でした。
そして何より、すべてを覆す若さがありました。同世代でこれだけの映画を作れるのは凄いと思います。
若さとパワーが映画の端々から伝わってきます。とにかく熱量が半端ない。
若い人たちに響く映画だと思います。
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