「葛飾区は75歳で『さようなら』なので、やっぱり医療費が高くともニューヨーカーだな。英語分らないから、本はネットで買えば良いや!」ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
葛飾区は75歳で『さようなら』なので、やっぱり医療費が高くともニューヨーカーだな。英語分らないから、本はネットで買えば良いや!
ニューヨーク公共図書館と言うが、やっている事は、日本の公立図書館とかわらない。違う所は、ニューヨークの方がはるかに権威主義的なところ。
キャピタルマネーと言う言葉が多発するが、所詮、図書館は資本主義の枠を外れる事は出来ないと、この映画は言っている。そして、公共と言うが、ニューヨークの場合、財団が半分を負担している。つまり、日本でも問題になっている特定の財団の思惑と政治との癒着。したがって、需要と供給のバランスを考えたキャピタルマネーの投資は当たり前。それではもはや公立図書館ではない。
日本の方が100%公立なので、その点は安心かもしれないが、行政と立法と立法が推す財団の思惑が癒着すれば、ニューヨークとあまり変わらない。
また、日本の図書館司書はアメリカの権威主義を模倣して、やたらと愛想の悪い司書が多い。ニューヨーク公共図書館の司書の愛想が悪い事は『ティファニーで朝食を』をご覧あれ。
さて、この映画は『本館の権威主義』と『分館のリベラル』を交互に出しているが、全体的に権威主義を脱していない。また、どうして、図書館が必要なのか?が全く説明されていない。(真ん中くらいに『図書館は書庫ではない。人が来てくれる事が大事』とは言っているが。)
教科書出版社の黒人に対する記述や、マルクスとリンカーンとの関係や、エルビス・コステロの登場(入場料取るのだろうな)は面白かったが、場所が図書館というだけで、話が続かない。図書館と言う店に客を呼んでいるにすぎない。
さて、図書館とは『図書館の自由』が図書館法に基づいて存在している。アメリカも同様と思うので、そこから説明していかなければ片手落ちになる。
僕の友人に司書がいるが、彼女は凄い司書だ。最初に僕に図書館の自由を教えてくれた。彼女は生まれ故郷の図書館の本(児童書だと思うが)を全部読んだそうである。だから、本の事はよく知っている。そして、好きな本を語る時の思い入れは、凄いエネルギーを感じる。そして、本当に好きなのは、子供なのだろうと僕は感じた。彼女は東京のどこかの中学校で司書をやっている。もう、一年半くらいあっていないが、信念を持って司書をしていると思う。
図書館の必要性は図書館法の条文を読めば分かると思う。三時間半かけて、この映画を見ても図書館の事は理解できない。むしろ、リンカーンとマルクスの関係の映画を作って貰いたかった。
追伸
ニューヨークのおばあちゃんの方が踊りうまいですね。偏見かなぁ?
追追伸
『公立』と『公共』の言葉の使い方を間違えてましたので、訂正いたします。主旨等は変わりません。