「文化教育事業の実態を知る」ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
文化教育事業の実態を知る
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内容は別として観る前に覚悟が必要、なんと3時間越え(205分)のドキュメントです。
本館は三越と同じようなライオン像が迎えてくれる1911年(明治44年)に建てられた美術館のような由緒ある図書館、グーテンベルクが初めて印刷した聖書、ジェファーソンの独立宣言書の下書きなど歴史文化に貴重な人文科学の研究資料を多く集めていることでも有名です。
分館も多く図書館というより地域コミュニティの拠点の趣きです。映画は講演会、コンサート、勉強会など様々な活動の様子を綴ってゆきます。
ドキュメントには解説やナレーションは付き物ですがワイズマン監督はそれらを一切使わず生の素材を選択、並べることで真意を伝えようとしています、150時間を超える素材から監督が一年かけて選び取ったシーンが全てを語ります。
見どころは芸術、哲学的であったり、人種問題、経済格差、障害者支援など社会問題にも踏み込んでいるところでしょうか、仕入れは紙か電子本か、人気小説より専門図書、デジタル弱者の救済、啓蒙、ホームレスの受け入れ、蔵書の電子化など今風の課題も多く、長尺化する筈ですね。
経費の三分の一は寄付でまかなっていて予算に苦労する会議の様子も再三描かれます、見方によっては支援要請の映画かな?とも汲み取れますね。
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