「親子で見たいは見たいが」バンブルビー うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
親子で見たいは見たいが
男の子が大好きなお話だと思います。残念ながら、いっしょに見ることはできませんでしたが、小学校高学年くらいの男の子だったら、ハートを直撃するんじゃないでしょうか。科学的考証とか、お話のツジツマとかは置いといて、エモーショナルな演出に心を震わせる映画です。
予告編での、10代の少女と変形ロボットという似つかわしくない組み合わせに、がぜん興味をかき立てられ、今までまったく触ったことのない『トランスフォーマー』シリーズに初めて触れました。どうやら、現在の戦いを繰り広げるよりもちょっと昔のお話しらしく、1987年のアメリカ西海岸が舞台になっています。この時代を舞台にする映画って、最近やたら増えました。『キャプテン・マーベル』『ワンダーウーマン』『アトミックブロンド』などなど。
使われる音楽や、キャラクターのファッションなんか、バッチリ80年代のもので、当時の空気を懐かしく感じることが出来ます。たぶん、その年代の青春に理解のある大人たちは、子供がもう大きいと思うので、親子で見るにはちょっときついかな。
『ラブバッグ』『E.T.』『アイアンジャイアント』などの映画の影響が色濃く感じられます。ただし、少女が主人公だったり、軍人の幹部クラスに黒人がいたり、おそらく当時の時代背景では考えられないようなキャスティングなのは、近頃流行りの多様化への配慮からでしょう。
楽しくて、ちょっとクスッと笑えて、最後ほろりとさせられる。すごくいい映画です。大人にはちょっと奇抜過ぎるかな。
2019.3.26