「新生“バンブル”!」バンブルビー 財団DXさんの映画レビュー(感想・評価)
新生“バンブル”!
まず間違いなく言えることは今回のバンブルビーがシリーズで一番可愛い!チャーリーに怯える様子や部分的に変形して移動したりコンセントに指をぶっ刺したり、缶ジュースに驚いたり。と思ったらいじめっ子に小学生みたいな方法で仕返ししたり。だいたい12〜13歳くらいの少年というイメージが正しいのかも。戦場では残酷にならざるを得ない少年兵と考えると、同時に彼が背負った宿命の重さも感じ取れる。
また、アニメシリーズに準拠したロボデザインも新鮮。特にオプティマスの『これが見たかった!』という納得のビジュアルは垂涎もの。シャッターとドロップキックがさりげにトリプルチェンジャーなのはいい。
何より孤独な少女と異星人の交友という王道ながらも確かな演出力が求められるストーリーに引き込まれた。チャーリーが父親のことを語ってビーに抱きつくシーンではホロリときてしまった。チャーリーが最後に勇気を振り絞って飛び込みをして過去と決別を図るもニクい演出。
戦場の恩を戦場で返すバーンズ、頑張ってカッコつけるメモ、娘に思わず不満を言ってしまうが最後は彼女を守る母親、見事なドライブテクニックで評価を上げるロンなどすべてのキャラクターに血が通っている。トラヴィス監督はアニメ出身なので画づくりやキャラクターに命を吹き込むことに長けている。さらに「いつ、どこで、誰が、どんな感情で見ても楽しめる作品」の名手と改めて思った。
唯一欠点を挙げるとしたら、尺が短いことかな。もっと味方側のオートボットを見てみたかった。