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マザー!のレビュー・感想・評価
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頭の中を覗き見た。
はっきり言って、見終わってもマザー=ホームくらいしか分からなくて、なんじゃこりゃ?と思った。
ラストまで観れたのは、やはり随所に仕掛けられた視覚的ギミックや妙な行動で、何とか謎を解くぞ!と目を離せなかった。
堂々とした夫。奇妙な来客。戸惑う妻。次から次へやってくる客と怒涛の展開。
何か変だけど、変に説得力がある。
何か何処かで観た事があるような…だけど答えが見つからない。
そんな感じで見終わり、
解説を見て全ての辻褄が合いました。
全てがメタファーであり、皆が知ってる事だったんですね。
ダーレン・アロノフスキーの頭の中どないなってんねん。頭の中を覗き見た感覚でした。
凄いわ…
宇宙の例え
衝撃の問題作として日本では公開中止になってしまったいわくつきの映画。監督は『ブラックスワン』と同じダーレンアロノフスキーなのですが、どうも自分にはブラックスワンが合わなくて、どうだこれ!と見せられてる感が厭だったんです。
そして本作、マザー!はヒューマントラストシネマ有楽町にて行われた特別試写会にて鑑賞。問題作とは聞いていたもののそれを遥かに上回るヤバさ。テーマくらいは知らないと平常心では見てられない。実際、主演のジェニファーローレンスもそう述べている。圧倒的な不条理をまるで地球が回るというかのように淡々と描いている。
主人公は名のない女性。彼女には作家の夫がおり、家事で焼けてしまった家を修復に取り掛かっている。この作品の最大の特徴は常にカメラは主人公の女性(ジェニファーローレンス)を追っており、他の人だけのカットは映さない。そして細かいところは省くがどんどん夫が他人を招き入れ、彼らは家をめちゃめちゃにしていく。随所にあるシュールさが余計にキツイ。
ーーこの先は核心を突かないネタバレーー
主人公は本作における家のメタファーであり、それは世界で例えるなら地球。では地球を生かして、支えている寛大な心を持つのはだれか。それはマザーの夫、作家である。彼が作家として何を書いているのかは不明だが、多分世界の変遷の物語だろう。さまざまな星が破壊され、また復活する。そのループを彼は本に描き、現実のものとなっている。あえて聖書には触れないが、家に入ってくる人々は人間、そして家を破壊していく彼らはまるで地球がさまざまな形(資源不足や温暖化)で警告してるのにも関わらず聞かずに環境破壊を続ける我々ではないか!見ている側としてはかなりイライラする展開だが、それはマザー主観であるから。それを考えると恐ろしい。
しかし、個人的にこの作品は現代の世界を皮肉るのではなく、ありのままの現状を伝えたかっただけなのではないかとも思う。
好きな人は好きだろうなぁ
スリラー映画が好きで、あらすじを確認せず雰囲気のみで選び鑑賞。
まぁ監督で「ブラックスワン」を思い浮かべ、独特なんだろうなとは思ったけど、まさかここまでとはビックリ…。
いかんせんあらすじを知らなかったので前半の不快な訪問者一家の辺で、「ファニーゲーム」を彷彿とさせ、そういう感じね!と合点し観ていると、話はカオスな方向へ二転三転、後半の展開にぽかーん。
中盤でこの映画はストーリーが無いんだなと気づき、何を伝えたいんだろう?と考えながら観るも、ぜんっぜん分からない。
観終わって頭の中は「?」だらけ。
すぐ調べて、 地球環境問題についてと知り、なるほど!と納得したけど何か拍子抜け。
不快な訪問者達、自己中な夫、自分たちの世界を守りたい妻、子供、補修しながら守っている家、土足で世界を踏み躙られる事についてのなにかがテーマなんだろうと思ったけど、地球の環境問題とは。
好きな人は好きそうだなぁ〜って思う映画。
なんか、ちょっと有名で熱狂的なファンがついてる劇団がやりそうな内容だなと。
とくになにも感じれなかったな〜。
観る側そっちのけの展開に呆然とした気持ちが強くて、感動は無し。
台詞も映像も微妙だからかな。なんかどことなくB級感があった。
ただこの混沌とした感じは、好きな人は好きだよね。
私もそういうのは嫌いじゃないんだけど、この映画に関しては微妙かな。
女優さんの演技のおかけで観れた映画。演技はさすがです。
黙示録の後始末
何か思わせぶりな割には何も起こらないな〜と思ってダラダラ見ていたら、いつの間にか不愉快極まりない展開となり、混沌に混沌を重ねて大地獄の世界に落ち行ってしまった。
なんだこれ、とにかく物凄いものを観てしまった。
やたら妻目線というか、ほぼ常に妻を追いかけるカメラワークが気になって仕方なかったけど、それによって観客の感情を妻に近付けられたのかなと思った。
来訪者全員最悪だけど、最初の死にかけ爺の妻には特に猛烈に腹立ったな…
家庭内での女性の立ち位置の辛さが極端に描写されるのが苦しく、ひたすら受難を受けつつ呻くことしかできない妻にじれったくなる。
床から染み渡る血液のようなものやたまに挟まれる胎児や心臓のような映像が彼女の心を表しているように思った。
あんなにされてもなお、愛が残ってるなんて。私だったら全員惨殺、特に夫は苦しめて苦しめて惨殺しないと気が済まないわ!
後半の暴徒な信者たちや勝手に形成される救い、戦場と化した家の中のシーンはもう強引極まりないんだけと予想外も予想外だしあまりにも凄まじかった。
殴られる妻が一番辛かったけど、あの辺はもうリアリティがほぼ無かったのが救いかな…
詩人の夫の態度や表情は本当に気持ち悪くてたまらない。
確かによく考えたら、よく語られる神様のしていることって客観的に見たら相当気持ち悪い。
宗教への強烈な皮肉と現代の人間達へのアンチテーゼをひしひしと感じた。
聖書をモチーフにしているらしくて、それっぽいシーンもあるんだけど、普通にひとつの家の中で起こる出来事を描いたスリラーとして面白かった。
終始不快で辛くて気持ち悪くて怒りが溜まってくるけど。
この世の一部の女性たちが観たら発狂して失神しそうだな…
劇場公開中止もちょっと納得だけど、試写に当たってスクリーンで観られたのが本当に良かった。
壮絶なブラックユーモア
夫が招き入れる来客、夫との微妙な距離感などから、不安感や不穏感を募らせる若い妻の主観的な語り口は、「ブラックスワン」の監督らしく、やはり神経質な緊迫感があり引き込まれました。
前半は、不審な来客に翻弄される不条理スリラーかと思い観ていました。
しかし、クライマックスの悪夢的展開から、宗教的暗喩の、壮絶なシニカル過ぎるブラックユーモアだったのかと、見方が変わりました。
人類の愚かさ身勝手さが描き出されたものだったのかと。
聖書の知識がもっとあれば、もっと面白く観ることが出来たかもと思います。
あと、暗喩だろうとは言え、妊婦となった主人公が陥る状況の描写は、かなり不快極まりないものでした。
母なる自然を陵辱する人間たち
私は、これは「アーティスト」と「その妻」、そして「アーティストの熱狂的なファン」の関係性を通して「芸術家あるある」を描きながら、同時に「神」「自然もしくは地球」と「人間たち」の関係を描いているのだと思った。
「芸術家と言いながら、虚栄心の塊である彼(詩人)」を「人間にちやほやされるのが好きな神」、そして「芸術家に献身的に尽くす妻」を「神にいいように利用される自然・地球」、「彼」の家にズカズカと上がり込み、記念品が欲しい、と家の中のものを盗んだり、壊して持って行ったりする「彼の熱狂的なファンたち」は、「神」に「くれくれ」としか言わない愚鈍で図々しい「人間」を比喩しているのだと思う。
原題の「mother!」の「m」が小文字表記なのは、「マザー」が一つではないからだ、と言うことがラストでわかる。「芸術家の妻」は、「彼」がインスピレーションを得るために散々利用されて捨てられ、他の女に置き換えられることの比喩であり、「自然・地球」は人間に陵辱されても何度でも再生していくということなのではないか。
以前見た悪夢
自分が以前見た悪夢を思い出しました。
日本公開は配給元のパラマウントの勝手の都合で公開中止。
ハッキリ言ってこの映画見るには相当覚悟を持ってみた方が良いです。
私の予想の結論も途中で見えて来たのですが、完全に裏切られました。
この裏切られたシーンが日本公開中止の要因かと思います。
非常に見るのに疲れました。
この映画には評価はつけれません。
強烈
アメリカで鑑賞。
久々のガツンとくる映画でした。
聖書の創世記をベースとした話なので軽くWikiで勉強してから観た方がいいかもしれません。
ブラックスワンでもあったような観ている人の感情も錯乱、不安、恐怖に貶めるような作品でした。
万人に受ける映画でないことは確かですがみて損はしない良質な映画です。一時も緊張を解かず2時間超集中して観て欲しいです。
劇場公開が見送られたのも納得?ミニマルなのに壮大な寓話
人里離れた一軒家に暮らす作家とその妻。そこに訪ねてくる1人の男。不審に思う妻を尻目に夫は彼を受け入れ家に泊める。翌日には男の妻、その翌日には彼らの息子達と見知らぬ客が次々に訪れるが平然と受け入れる夫。そして平穏な生活を踏みにじられた妻はその家に隠された秘密を知ってしまうが、なおも客が増える一方で・・・。
不穏なオープニングからジワジワと漂ってくる妖気の中で困惑し取り乱す妻を見つめ続けるドラマに身を任せていると次から次へと訳のわからないカオスがスクリーンの中でのたうち回り、呆気に取られているうちに訪れる結末。何を観せられたのかしばらく理解出来ませんでしたが、物語が一軒の家の中だけで展開するミニマルな物語なのに壮大なテーマに裏打ちされた極めてキリスト教的な寓話だと気づきました。賛否両論どころか観客に毛嫌いされるタイプの難解な映画だと思いますが、徹頭徹尾不快な感じが個人的には心地良かったです。
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