ゆずりはのレビュー・感想・評価
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新人葬儀社社員が絡むエピソードが泣かせる
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葬儀社の営業部長・水島(滝川広志)は、ある日、社長の松波(勝部演之)から、久しぶりに新人を取ることを告げられる。
面接の4人の中から水島が選んだのは、茶髪で、ピアスをした、いちばん軽薄そうな高梨(柾木玲弥)。
面接のときに高梨が語った、飼っていたインコが死んだことに高梨の心が動揺したエピソードに心を動かされたからだ。
頼りない高梨であったが、はじめて訪れた顧客の家で、彼は喪主の老婦人(島かおり)に親身になって寄り添う姿をみせる・・・
というところから始まる物語で、長年の葬儀社勤めと、かつて妻に自殺されたショックから、心に重荷を背負っている水島の心が変化していく、というのがメインストーリー。
映画の見どころは、コロッケこと滝川広志のシリアス演技・・・ではなく、やはり複数登場する死と葬儀のエピソードだろう。
合計で4つほど登場するが、新人の高梨がからむエピソードがよく、特に、最初に進行をつとめることになる島かおり喪主のハナシが泣かせるし、中盤の、突然、幼い弟が目の前で事故に遭い死んでしまうのに直面する少女とのエピソードも心に来ました。
それに対して、水島がメインで絡むエピソードは、滝川広志の(抑えたとはいえ)鼻につく演技もあって、いまひとつ。
特に、タイトル「ゆずりは」が意味する最後のエピソードは、少々諄(くど)く、赦しの主題が浮かび上がって来ずに残念でした。
とはいえ、観る前の期待レベルは超えており、コロッケ=滝川広志の初主演という冠がなくても、十分な出来だと思いました。
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