「初見」アトラクション 制圧 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
初見
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ロシアのSF作品。
初めて目にする風景。
聞きなれない言語。
ロシアを体験とまでは言わないが、遠く離れた異国を観察できるのも映画のいいとこだ。
ロシアの風景は、どこか厳格で欧米諸国に比べると華やかさを排除してる風にも見える。
そこに飛来してくるUFO
未知なる異文化。
監督的にはちょっとした融和を意図したものかもしれない。
国とした応対は四角四面なのかもしれないが、個としての応対には差がないからだ。
主人公の父である軍部の責任者が、武装を解除したのにも、それは表現されてた。
エンターテイメント作品としても申し分ないが、色んなメッセージをふんだんに盛り込んでるようにも思える。
「人は分かり合える。」
制圧などというサブタイトルが付いてたが、そんな事を思った。
異星人が語る第三者的な目線で見た地球人の評価とその行く末にも説得力があった。
人物造詣も秀逸で、娘の死を前に異星人に対し毅然と釈明を求める父親には、全世界的に共通する「父」の姿などを垣間見る。
娘は来訪者に「愛情」を抱く。
会話が最初。
相手を知るためには、言葉が必要。
まずは、知る事を始めないと善悪は判断できない…との事かもしれない。
物語的に「?」な部分もありはしたが、そこに目を瞑っても充分なだけの見応えがあった。CGなどはハリウッドに引けを取らないし、ロシア映画も世界の水準以上なのだと思える。頑張れ日本!
兎にも角にも、国は違えど人に大差はないと、そう感じた作品だった。
本国ロシアでの、この作品の立ち位置が興味深かったりもするのだが…この作品のUFO同様、「侵略」と誤解されていなければいいなあ。
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