「普通の恋愛ものに思えてくる」パーフェクト・レボリューション めいべいびーさんの映画レビュー(感想・評価)
普通の恋愛ものに思えてくる
脳性マヒのクマと人格障害(パーソナル障害)のミツ、そんな2人の恋愛。
夢と希望を持ってよいのか、結婚が許されるのか…(という表現になってしまう)
やはり現実は甘くない。
明るいシーンもありますが、苦しくいたたまれないエピソードの数々。
リリー・フランキーさんの演技が光ります。
身体的特徴をよく捉えているのはもちろん、淡々とした表情と訥々としたしゃべり方が素晴らしい。
理不尽な扱いを受け続け、何回も諦めることを余儀なくされてきたクマ、だからといって無暗に自己を貶めることもなく人生と向き合ってきたクマ。
彼の存在が、すごく伝わってきました。
そしてクマが「身体が動かないことを除けば本当に普通」なので、ミツとの恋愛も、いつの間にか「こういう感じのハチャメチャなカップルいるよなぁ(もっとスゴい小説あるし)」と思えてくる。
「障害者のセックス」はセンセーショナルな切り口ですが、色々考えさせられるとても真摯な作品でした。
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