「☆☆☆★★★ ∑(゚Д゚) はて?今日からフイルムセンターで始まっ...」劇場版 響け!ユーフォニアム 誓いのフィナーレ 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★★ ∑(゚Д゚) はて?今日からフイルムセンターで始まっ...
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∑(゚Д゚) はて?今日からフイルムセンターで始まった、深作欣二特集へ行くつもりが…俺は何故ここへ?
原作未読。アニメ版はたまたま見たseason1の3話で少しピンと来て、youtubeにて追いかけ鑑賞しseason1は制覇。
本当は違法だったのかも(´-`)
しかし、未だseason2は未見。
ちなみに『リズと青い鳥』は鑑賞済みで、簡単な感想も投稿済み。
「多分season3の総集編だろう」と思っていた本作品。どうやら映画完全オリジナルらしいのを知り、今後の予定を考えると今日観ておくのが最良か?と、急遽の鑑賞を決める。
まあ個人的に、深作はそれ程には好きでは無い…ってのも有るのだが!(安価で纏まって珍しい作品を観れるのは魅力だが)
『リズ…』は観ていたものの。season1を観たのは、はや2年前くらい。流石に、顔と名前に担当パート等を思い出すのに時間が掛かる。
どうやら久美子を中心とした低音パートに、新たに入部して来た4人の新入部員。それと秀一等との関わり合いが、主な話の中心。
この4人の新入部員が久美子にとってはなかなかの曲者揃い。多少の悩みの種になるも、生来の人への当たりの優しさ等で、少しずつ人間関係を築いて行く。
その辺りはseason1から(season2を未見なのですが、おそらく…って事で)続く久美子の人間性で有り。反面で弱点にもなりうるのは、久美子による回想場面で、あすか先輩から指摘されていた。season2を未見の為に、このあすか先輩と絡む、前後の詳しい様子が分からなかったのは残念。でも、シリーズを観ていた方が良いのは当然ですが。特に見ていなくとも、おいてきぼりを喰らう事にはならない様な配慮はされていた様に感じます。
4人の新入部員それぞれが持っている不安に悩みや苛々と言った問題点。作品が進んで行く内にそれらの悩み等は、案外と簡単に解決して行く。
ただ1人、奏を除いて。
奏は、登場当初は何の問題も無い女の子に見えるが。作品中で少しずつ《小悪魔》キャラの匂いを漂わせて行く。
そしてやがて観客は知る。
奏は、この作品に於いては麗奈なのだ…と。
season1での麗奈にあたるキャラとしての立ち位置が、やがて奏で在るのに気がつく。
初めてseason1を観た時に、(確か第8話だと思うのだけど)それまでの流れと比べて、突如として中身の雰囲気が変わった。麗奈と久美子との間に存在していた【壁】そして【和解】
だがその裏に感じた在る感覚が。
久美子には秀一とゆう、近い異性の存在が在りながら。そこに恋とゆう、淡い感情が生まれないのを不思議に感じていたところでの、お祭りを背景の麗奈とのお互いの感情のぶつけ合い。
どことなく女子高生特有の百合っぽい雰囲気を、思わず感じたのをはっきりと覚えている。
別に《好き》な訳では無く《憧れ》とも違う。それでも、相手の事を想うが故に醸し出される感情が、おそらくその様な雰囲気になっているのだろうと思う。今回はそれが久美子と奏との間にほんの少しだけ香らせていて。その様なアプローチが、このシリーズの人気になっている要素の1つなのだろう…とも。
(設定上)あれから1年。同じお祭りの日。
未見のseason2で何らかの進展が有ったのだろう。秀一との関係は少し進んでいた様な感じだったのに。この日を境に又しても…。つくづく男っ気を排除しようとしている気もするが(-_-)
それがオタク心を刺激させるんでしようか?京アニさん。
『リズと青い鳥』が好きな人ならば、最後にそれまでの練習の成果が試されるコンクール場面。
楽譜通りに響き、奏でられ、映る1人1人の表情にグッと来る筈。
その結果が出た後で、その想いを久美子にぶつける奏。
青春とゆう名の下に描かれるのは。短い間に生まれ、いずれは消えて無くなるシャボンの泡の様に。淡く脆いが、儚くも美しい一瞬の風の様に。
作品中で幾度となく描かれるスマホの動画。
それが何を表しているのかが分かるエンドクレジット後の秘密。
どうやら、新部長のもと。青春の汗と涙は報われた…のかも知れない。
素敵なエンディングでした。
2019年4月23日 TOHOシネマズ上野/スクリーン7