「アクション・音楽vs甘甘プロット」ベイビー・ドライバー あだじぇっとさんの映画レビュー(感想・評価)
アクション・音楽vs甘甘プロット
imdbでも8.1を獲得している本作。
数々の名曲にシンクロさせたのがいいのか、はたまたテスラが注目を浴びる時代に実写カーアクションをがっつり見せたのがいいのか?
主演の Ansel Elgort はじめて見る顔?そのとおり、キャリアも浅い23歳。親が芸能関係らしいが、191cmであれだけ動けるのはすごい!
ぽってりした地味顔も今風か。
その Elgort"BABY"が、いかにも黒幕風のケビン・スペイシーに使われてるドライバー。
運転手ってタダの運転手ではない、強盗のあと逃げ切るスゴ腕ドライバー
子供の頃、親をなくした交通事故の後遺症で耳鳴りが止まず、たえず音楽を聴いている、という設定なんだけど、名曲シンクロのための設定のようでいささかムリあり(笑)
育ててくれた里親は、今はすっかり年をとって足が悪く耳も聞こえないが、優しいおじいさん。
黒幕スペイシーは、案件ごとに "スタッフ"を集め、同じチームは2度と使わないーーーと言いつつ重複メンツだらけなのが、甘黒幕で苦笑。
妙にエロい、ジョン・ハムとゴンザレス女も初めて見る顔。
ジェイミー・フォックスは感じ悪いヤツが定番になりつつあるような。感じ悪いながらも、直感の鋭さを醸し出すあたりは感じ悪いヤツ大賞ですな。
ベイビーはデブラって恋人もできたし、黒幕スペイシーへの借金も返したし、そろそろ足を洗いたい。
のだけれど、ウデ利きなんでスペイシーは手放さない。
もう一件やろうって話になる。
ところが、ジェイミー・フォックスがばんばん関係ない人殺しちゃったりするんで、計画通りにコトが進まなくなって、なんかもうハラハラドキドキ。
最後はあっちもこっちも死体だらけ〜になっちゃって、ベイビーの大逃走劇になるんだが、デブラを守らなきゃ ...で、ボニー&クライドにはならず、おとなしくお縄になります。
んが、気の毒な生い立ちとおばさん受けする(?)キャラのおかげで、刑期短め、というお話。
フォックスが鬼畜キャラで踏ん張るあたりまではともかく、スペイシーは甘キャラすぎるし、なんかもう最後甘甘すぎて、こんなプロットありかよ...
カーアクション好きなら、おぉぉぉ!!となるんだろうが ...
超絶運転手キャラも、伊坂の書いた雪子の方がずっとユニークだと思う。
ってか、陽気なギャング、の方が断然プロットとしては面白いんだよなぁ ....
まぁ、ベイビーは確かに可愛いなw