「アイの歌声を聴かせて」隣人のゆくえ あの夏の歌声 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
アイの歌声を聴かせて
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劇場の予告で毎年どこかで上映されていたことを知り、だったら良い作品なのだろう、と鑑賞。
どんだけ歌声通るんだよ、というところから始まるが、短尺なので導入はスムーズ。
青春、戦争、アイドル、ミステリー、ホラー、ミュージカル…予告で挙がった要素は確かに少しずつ入ってる。
粗筋もろくに読んでなかったので、戦争映画の側面があることも把握してませんでした。
しかし、立ち入り禁止、旧校舎、言葉遣い、過去形で話すなど仕掛けはすぐに分かるようになっています。
カンナは「70年一緒にいる」にツッコめよ。笑
正直、映画としてカンナの変化を描くには部員とのエピソードが薄すぎる。
親の離婚前から精神疾患があったようで、このへんの背景も記号的に過ぎず、やはり勿体ない。
しかし終盤の微ホラー演出から『がっこうぐらし!』的に廃墟を見せるところは好き。
役者から裏方までほとんどを学生が担っていることを考えると、仕方ない部分的はある。
しかしそれにしても芝居はヒドいのひと言。
滑舌や発声がよくない上に録音も拙いため、台詞が聞き取れなかったり、キンキン耳に響いたり。
別録りにするなら歌だけでも聴きやすくしてほしかった。
また、エンドロールで学生のところだけ年齢表記があるのも言い訳くさくて苦手。
まぁ内向きにつくった記念作品的なものと理解。
とはいえちゃんと心に重さを残してくれたため、悪い印象はない。
制作背景や、恐らくかなりの低予算であることを鑑みればよく出来ている方だとも思う。
ただ、「高校生に生ませたの?」は何回訊くんだというくらいしつこかったのは気になった。
まさかそれが主題でもあるまいに…
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