「大人女子には刺さる」伊藤くん A to E たぴ子さんの映画レビュー(感想・評価)
大人女子には刺さる
ドラマでハマり、小説も消化してから劇場で見ました。去年からずっと劇場版を楽しみにしていたので、ようやく見られて嬉しいです!
女性なら、A〜Eの全員に対して少なからず共感する側面があると思います。伊藤くんというのは自分を写す鏡であり、彼を通して自分を見つめることで強くなる女性たちに愛着が湧きます。
以下ネタバレ
特に矢崎莉桜は、劇場版の主人公としてキャラが強化されていて、彼女に感情移入することで思わずこちらも涙を流すシーンが数カ所ありました。
毒を吐いて煙を吐いて過去の栄光の貯金を切り崩して腐っていく莉桜ですが、さいごに良い感じに前向きになれたのもやはり伊藤のおかげなんだなと。
伊藤役の岡田さんが色白で細長くて儚げで美しいので、だんだん幽霊的な、ファンタジー風な存在に思えてきました。なので一貫して不気味であって欲しかったのですが、途中涙を流すシーンがあり、それは個人的には人間味が出てしまって、不要だったかなと感じました。
ドラマ版よりも田村Pの描写が増えていたように思います。未完成だった若かりし莉桜を、良くも悪くも完成に導いた田村P、ドラマでは敵か味方か分からなかったのですが、映画では、ちょっとだけ良い人風味が増していたように思います。彼にとって結婚と仕事は別のビジネス、そう割り切っていながらも、心の底では莉桜を応援してしまう、そうであってほしいです。でもどうかな、やっぱりわかりません(笑)
代わりにクズケンのシーンが減りました。そして中村さんドラマより少しふっくらしたように感じました。原作に寄せたのでしょうか?キャラ的に美青年というよりは、いいヤツという立ち位置ですし、男性陣のバリエーションが出来て良かったなあと思いました。
さいごに、A〜Dの中で特筆すべきは、エライザさんのキュートなお尻!……でしょうか。かなり釘付けになりました。
映画全体の感想としては、刺さる人には刺さると思うのですが、ちんぷんかんぷんに思う人もいるかもしれません。わたしは大好き、また見たいです。