「全力の愛を体感しました!」BPM ビート・パー・ミニット ガーコさんの映画レビュー(感想・評価)
全力の愛を体感しました!
愛は世界を巻き込む力がある!
AIDSの映画と思って観ましたが、この映画はそれだけがテーマではありませんでした!
性別を超えた愛の素晴らしさを随所に感じられる、素敵な作品でした。
ついこの間まで元気だった仲間たちが、AIDSで次々に死んで行く現実。
ショーンという青年も、AIDSに侵されて
明日は我が身と苦しい思いで生きています。
舞台は90年代のフランス。
ACT UP というグループでは、AIDS患者の不当な扱いに対しデモを行っています。
政府や製薬会社へ訴えを続ける中で、彼らの命懸けの戦いはどんな結末を迎えるのでしょうか?
この手の映画は、AIDSに侵された人をメインにする事が多いように思います。
でも、この作品の素晴らしいところは、AIDS患者ではない恋人の男性にもスポットを当てているところ。
ナタンという男の残される側の悲しみや切なさが随所に描かれ、切ない気持ちで一杯になりました…。
過去に愛した男をAIDSで失い、デモに参加した男でしたが、ナタンとの出会いがさらに彼の人生に大きな変化をもたらすのです。
そのラブラブっぷりに、正直羨ましく感じてしまいました(笑)
AIDSだったから出会えた二人。
でも、もしAIDSでなかったら、二人はずっと幸せに暮らせたかもしれない…。
その複雑な心境に、胸が張り裂けそうな気持ちになりました。
彼らの死があったからこそ、新薬が開発された、不治の病と無くなったAIDS。
こういった勇気ある行動が、大きな革命を生むのだと、今回とても感動しました!
今回、試写会のゲストの北丸雄二さんのお話がとても勉強になりました。
ACT UPが結成されるまでの経緯や、AIDS患者の実態など、細かくお話ししてくださり、あっという間の20分でした。
ありがとうございました(^^)