「ファンタジーって…。」今夜、ロマンス劇場で パンナコッタさんの映画レビュー(感想・評価)
ファンタジーって…。
登場人物たちが全力で生きててかるからこそファンタジーが生まれるのであって、はなからファンタジーにしようと作るのは面白くない。
『バックトゥザ・フューチャー』や『ET』は登場人物たちが全力で生きたファンタジー映画だったと思ってるので。
主人公(坂口健太郎)が、あれだけ好きで毎日ロマンス劇場に見に来ていた映画のヒロイン(綾瀬はるか)が雷か何かの弾みで突然目の前に現れる。
本当ならもっと恐れ、パニックになると思うのだけど。憧れのヒロインが白黒のまま目の前にだよ?
はなから予定調和になってしまってると思った。それとも主人公にだけは白黒で他の人間にはカラーで見えてたのかしら?呼び止めて殴られてしまうお巡りさんとか。だとすると次の日に撮影所のメイク室でメイクして着替えて出て来た時が解せない。カラーにする必要性は?
それと、主人公がヒロインを『京映東京撮影所』に連れて行った時、着替えて普通の姿の人間になったのはいいけど、誰も彼女の事を知らないのは何故?少なくともその昔映画で主役をやったことのあるヒロインの女優さん、今は亡くなってしまっているけど、年配の方なら1人や2人くらいそのかつての女優を見つけて驚くとかすると思うのだけれど。「生まれ変わり?」「そっくりさん?」とか。それを必死で誤魔化そうとする主人公を描くならまだ分かる。もうこの時点でほとんど見る気が失せてしまった。
各シーンは素敵に作ってはいると思います。
北村一輝さんの歌とかダンスとか爆破シーンとか好きだったなぁ。
最後まで見たらこんな私でも感動したかしら?
最後まで見てみた。
いい物語だけどなぁ。
日本人はロマンスが苦手なのかな。
ラスト、あの指環だけが加藤剛さんの胸に…が好きかな。