「ラストシーンはすばらしい」今夜、ロマンス劇場で Trssさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストシーンはすばらしい
大人のおとぎ話としてこういう映画が成り立つためには、大きな嘘と、確かなディテールの二つが必要です。本作品では前者は良いと思いました。ローマの休日をモチーフに、王女と一般人のラブストーリーに、映画愛を散りばめたのは素敵なアイディアでしたし、感動的なラストシーンも、すばらしいと思います。
ただ、ラストシーンに至るディテールがおおざっぱ、かつ冗長です。大スターにペンキをかけるみたいな、あまりにもベタな失敗を、長い尺取ってやってるのもくだらない。これってバナナの皮で滑って転ぶくらいなものですよ。面白いですか?
また映画を飛び出した王女様が、全く生き生きとしていない。助監督とのからみが表面的で、ドラマが薄っぺらいと思いました。だらだらと中盤が長くて、退屈します。
アイディアはとてもいいので、一つ一つのシーンを本当に丁寧に作っていればもっといい映画になったでしょう。それが残念でした。
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