劇場公開日 2018年2月10日

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「まさに「笑って泣ける」間口の広い日本映画」今夜、ロマンス劇場で hhelibeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まさに「笑って泣ける」間口の広い日本映画

2018年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

「映画の中からモノクロのお姫様が出てくる」というかなりファンタジックな設定だから、リアルに考えると「?」ってなる所もあるんだけど、観てるうちにだんだん気にならなくなって、いつのまにか2人の恋物語に入り込んでしまう。

この「映画の嘘」に観客が没入できるのは、やっぱり役者の力が大きいと思う。
主要人物のキャスティングがことごとく抜群!
今の日本でこんなにコテコテのじゃじゃ馬プリンセスを演じられるのは綾瀬はるかしかいないと思うし、健司(というか「しもべ」)役の坂口健太郎はその喜怒哀楽がいちいち可愛らしくて魅力が爆発してる。
2人とも、今作が代表作になるんじゃないかな。そのくらいのハマりっぷり。

そしてなんといっても「ハンサムガイ」役の北村一輝!
「羊の木」での人殺しのチンピラとのギャップの凄まじさ。役者ってすごい…。
もうほんと、「ラブとかロマンスとか興味ないわー」って人にもハンサムガイのシーンだけでも観てほしい!

試写室は超満員だったし、マスコミ試写だからそれなりに目の肥えた関係者が多かったと思うけど、後半はあちこちから本気のすすり泣きが。

ラブストーリー以外にも、遠い過去に思いを馳せたり、映画の価値について考えてみたり、散りばめられた名作のエッセンスを探してみてもいいし、人によって色々な楽しみ方ができる。
本当に間口の広い映画なので、デートムービーとしてもとてもおすすめだし、例えばおばあちゃんと孫が一緒に楽しめる貴重な映画じゃないかと思う。

hhelibe