「ボブがニャンとも言えないかわいさ」ボブという名の猫 幸せのハイタッチ スクラさんの映画レビュー(感想・評価)
ボブがニャンとも言えないかわいさ
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実話を基にしたお話。薬物依存を治療中のストリートミュージシャン・ジェームズは、依存から脱するべく歩みを進めては転落する日々を繰り返していた。
そんなある日、彼の下に茶トラの猫がやってきた。飼い主を探せど見つからず、ボブと名付けて成り行きで共に暮らすことに。
昨今は映画に出てくる動物は精巧なCGが多いなか、ボブを演じる猫は本物の猫。しかもボブ本人(猫)!!
演技を仕事とする猫じゃないのにその演技はとても自然で驚いた。
ボブのおかげで断薬を決意するジェームズ。
依存症患者にとって断薬は離脱症状のせいで精神的にも肉体的にも辛いもの。それを乗り越えないと依存症からは脱却できない。
苦しむジェームズの傍にボブはただいるだけ、慰めも励ましもしない。そりゃもちろん猫だもの。でも、社会から脱落し孤独に生きてきたジェームズにとって、ただいるだけの存在はとても大きな光だった。
一人じゃ立ち向かえないとき、そっと誰かが傍にいてくれるだけで助かることがある。
その誰かが決して話せなくても、手を貸してくれなくても。傍にいてくれる存在のありがたさを再認識できる映画。
検索すると出てくる、サイン会で寝てしまったボブの姿や実際にはハイタッチする動画が可愛くて癒される。
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