「猫スゲー」ボブという名の猫 幸せのハイタッチ kkmxさんの映画レビュー(感想・評価)
猫スゲー
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「感動の実話を映画化!」なので、クオリティは担保されているであろうと踏んで観に行き、まさにその通りの良心的な作品でした。
過剰な泣かせ演出がないのがなんとも誠実で好感が持てました。
虚無を生きている主人公が自分の人生にとって意味あるモノを見つけ、再生していくプロットは本当に王道で目新しさゼロですが、王道が故にグッときますね。そしてこの映画のそれはネコなので、まぁ観ていて癒される。
ボブと一緒にバスキングしたりビッグイシュー売ったりしていると人気者になるんですが、スクリーンからボブの愛らしさがこれでもか!と伝えられているため、ボブと一緒ならそりゃ人気出るわ、と納得。再生を果たす人間の偉大さよりも、ネコが持つ掟破りのパワーを思い知らされました。
最後に父親と和解するシーンが最も感動しました。再開したベティが、メイクを薄くしてさっぱりと美しくなっていたのも、なんとも良かった。あと、ヤクを抜いた後の明るい日差しの川沿いのシーンは、ジェームズの再生を祝福するかのように感じられて、特別に美しかった。
観終わった後に、あーだこーだといろいろ考えさせられることがなく、実はとても期待していた音楽もピンと来なかったため、観応えはいまひとつでした。しかしながら、手堅く丁寧な作品なのでシミジミと優しい気持ちになれたなぁ、との感想です。
とにかく、ネコちゃんパワーはスゲーです。
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