きみへの距離、1万キロのレビュー・感想・評価
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距離と格差、2つの隔たりをハイテクが埋める純愛寓話
北アフリカのパイプラインを監視するクモ型ロボットを介し、当地の村で暮らす若い女性アユーシャと、米国からロボットを操作するゴードンが“出会う”。アユーシャは男性優位社会の象徴のような父親から中年の(たぶん裕福な)男との結婚を強いられるが、愛する青年と村を出て一緒になることを望む。収入は安定しているが空虚な暮らしを送るゴードンは、アユーシャの脱出を助けるため思い切った行動に出る。
原題が「Eye on Juliet」となっているように、純粋な愛が古いしきたりという試練に直面する『ロミオとジュリエット』に通じる要素がまず1つ。さらに、邦題にあるように1万キロも離れた男女が、ハイテクによって心を通わせる現代的なひねりも加わる。オーウェルの『1984』以降、遠隔監視技術はネガティブにとらえられることが多いが、男女の心をつなぐポジティブな面を描くスタンスがユニークだ。
【”デトロイトと北アフリカのロミオとジュリエット”自由恋愛を許されぬ女性と、ロボットを遠隔操作する孤独な男とのロボットを介した恋物語。テクノロジーよりも、大切なのは人を労わる心だよね。】
■北アフリカの石油パイプラインを1万km離れたアメリカから蜘蛛型ロボットを操作し、監視するゴードン。
ある日、彼はロボットを通して元カノの面影を持つ美しい女性・アユーシャと出会う。彼女が望まない結婚を強要されていることを知ったゴードンは彼女を救おうと大胆な行動に出る。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・作品構成が絶妙に上手い作品だと思う。
恋人と別れ、北アフリカの石油パイプラインを蜘蛛型ロボットを捜査し、夜勤のみの生活を淡々とこなすゴードンと、恋人カリムと一緒になりたいのに、親の決めた年上の男と結婚させられそうな美しい女性・アユーシャ。
・作中で、ゴードンは眼の見えない老人を家に連れて行ったり、善性在る男として描かれている。成程なあ。老人の言葉もテクノロジーよりも大切なものがある事を、示唆しているよね。
・絶対に出会わない筈の二人が、カリムが石油泥棒をした事で焼死したがために、ゴードンが意を決して、彼女に9900ドルを送金するのである。
パスワードは”ロミオとジュリエット”である。
そして、二人は一年後に巴里で会う約束をするのである。
<そして、一年後。二人は巴里で初めて会うが、死んでるように生きて居たゴードンと、恋人カリムを亡くしたアユーシャは、相手を一目見て、嬉しそうに抱き合うのである。今作は、作品構成が秀逸な、素敵なラブストーリーであると思います。>
あちこち突っ込み所は見られるが、全体的には良い作品。
映画を観る上でどこまでを許容できるかってのが「冷める」ラインでもあると思うが、この作品はそのギリギリを感じた。
実際はモタモタ動くイメージのボットや、どんなけ都合の良い位置に配置されとるねん(笑)
また仕事の管理体制がバイト並みに雑な点等も気になったが、デトロイトと北アフリカの恋愛事情や文化の違い等の対比を描きながらも幸福に向かおうとする姿勢を観ながら入り込んでいる自分がいた。
キャストもそれほど多くなく、特に真新しくない内容ではあるが遠隔操作ボットを通してのラブストーリー、また原題にも使われている「ジュリエット」と掛けているのも感慨深い。
盲目のおじいさんとの件が主人公の良さが描かれており良かった。
主人公のジョー・コールもなんとも言えないふにゃふにゃした感じで適役であったと感じる。
ジョー・コールが適役!
北アフリカの砂漠にある石油パイプラインの24時間遠隔監視の仕事をしているデトロイトの若者が、カメラに映った若い女性に惹かれ、彼女が両親に無理矢理押し付けられた婚約者から恋人と命がけでヨーロッパに逃げようとしていることに気づく。
蜘蛛みたいな形の、撮影・録画機能、翻訳機能、発砲機能を備える超・多機能ロボットを操って監視するのが主人公の仕事だけど、上司が勝手に登録した出会い系での出会いにも懐疑的で、見た目は最近の若者だけどどちらか言うと寡黙なタイプ。迷子になった目の見えない老人(教授)を道路まで誘導するシーンの会話も面白い。あんなにスムーズに翻訳で会話できる筈ないけど。
有名俳優は出ていないし、あり得そうであり得ない話だけど、いつまでも心に残る映画。マイクのヘッドを持って話しかけるジョー・コールがはまり役‼
人と人とを結び付けるものは...
ドキドキ
「ジュリエットへの眼差し」は暖かい
面白かった
純愛で泣いたのは久しぶり
純愛映画で泣いたのは久しぶり、素晴らしい作品です。感動できます。無機的な筈の工業用ロボットが妖精の様に見えてきます。主人公達も初々しくて素敵です。ただ邦題は、原題と同じEye on Juliet アイ・オン・ジュリエットの方が良かったと思います。。
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