ロング,ロングバケーションのレビュー・感想・評価
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他人事でない話
認知症のご主人と末期癌のご婦人の素敵な素敵な老夫婦は若い頃に2人してよく旅に出ていた思い出のキャンピングカーに飛び乗り人生最後の旅に出る。突然のことに残された息子と娘は大慌て。そんな子供達を尻目に老夫婦の愛と笑いに満ち溢れたロードムービーってやつ。
土曜の18時過ぎの回は比較的大入り。日本の劇場ではあまり目にすることのない光景だけど、何度もドッカンドッカン笑いが湧き起きていた🤣
いくつになっても相手に対する愛の気持ちを包み隠さずに表現することの出来る2人はとってもチャーミング。そんな2人がとても素敵で羨ましいと思っていたから意外な結末過ぎた(´⊙ω⊙`)
自分に置き換えて、自分の両親がこぉだったらあたしはどんな気持ちになるのだろうか…
そう思うと面白かった映画が一気に苦しいものに変わった。
これからの時代には起こりうる可能性が大きくなってくる問題提起作。
老夫婦の珍道中が誘う深遠なテーマに泣かされるイタリアンなのにアメリカンなロードムービー
元大学教授のジョンと妻エラは子供達に何も告げずにキャンピングカー”レジャー・シーカー号”でヘミングウェイの家があるキーウェストを目指して南へ南へと旅に出る。それぞれアルツハイマーと末期ガンに冒されている二人はようやく手に入れた二人きりの時間をゆっくり楽しもうとするが、ジョンのアルツハイマーが見る見る進んで道中はしっちゃかめっちゃかに・・・というコミカルなロードムービー。ヘレン・ミレンとドナルド・サザーランドという名優の軽妙な演技で場内は何度も大爆笑。この二人がもうとにかくキュートでしょうがないわけですが、テーマそのものは非常に深遠なので爆笑の合間に鼻の奥がツーンとしっぱなし。そしてとても静かなクライマックス・・・これはもうさめざめと泣きました。
70代夫婦の寄り添う姿、死への向き合い方、全編70' sカントリー&ポップス主体のサントラ、おそらくフィルム撮影だと思いますが温かみのある淡いトーンの映像、れっきとした現代劇なのに日曜洋画劇場で観ているような懐かしさが満点。なにげにイタリア映画なのでその辺りもアナログ感を醸している理由かも。とにかく二人の演技が素晴らしい大傑作です。
ある意味理想的な生き方
シチュエーションを冷静に考えると
かなり、深刻なのだけど
確かに余命が限られているのなら病院で寝ているより
したいことがしたいかもしれない。
ましてや認知症のご主人を残して入院なんて〜〜
そんな人生の終末期に来てさえ、
美しい思い出の合間にひょっこり顔を出す人間の裏側〜〜
人生って意地悪だったり、あまのじゃくだったりするね〜〜
鑑賞日が映画の日だったので昼間ですが男性客も多かったですわ。
人生の終末期に奥さんに大事にして貰いたければ
日頃から奥さんを大事にしてくださいね。
で、月に10本程映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
ここ数年のヘレン・ミレンの作品がどれも当たりだったので
本作も鑑賞予定に早々と入れました。
上品で好奇心もあって行動的な素敵な学者夫人を
丁寧に演じてて、流石だなぁ〜〜
ドナルド・サザーランドも、いわゆる「まだら◯け」と言うのか
はっきりしているときはとても知的なヘミングウェイの研究者なのに
症状が出てるときは完全に子供と化してしまう。
それでも最後は愛する夫に戻って、ここは泣けました〜〜。
あれがあったから、
妻として最後の最後に決心が付いたのかもしれない。
ある意味理想的な生き方〜〜
ちょっと、うらやましく思えました。
★もう一度観るなら?「有料配信などでじっくり」
人生のように
老夫婦の最後の道行きのロードムービー。
たいしたことは起こらない、あるいはそんなことこそが本人達にとっては一大事である。人生がそうであるように。
目的地が何処なのかだいたいは分かっている、あるいは近づいてみても本当に何処が終着地なのかは分からずじまいである。人生がそうであるように。
ヘレン・ミレンもドナルド・サザーランドも、素晴らしい。やっぱり年輪にはその意味というものがあるのだ…
何度かかかるジャニスの"Me and Bobby Mcgee"がまた良い味を出していたな。
「自由ってのは、失うものがないってことよね〜🎵」(意訳)
愛情しか描かれていない
冒頭いきなりの『it's too late』のイントロに、瞬間ドキッとした。
歌詞の意味はよく理解してなかったけど、虚しさを呟くようでいて優しく包むようなメロディーと歌声に、鳥肌が立っていたよ。
歌詞の意味を考えて、なお観賞後のいま、
エラの『悲しさ・苦悩・愛情・幸福感、その強さ』を表していたんだ…と改めて思う。
終始、愛情に溢れた作品だったな。
『愛情しか描かれていない』と言っても良いくらい。
ジョンの痴呆症による記憶の混乱と、時にそれを受け止められなくなってしまうエラの苛立ちや激昂さえ、『貴く愛おしいモノ』だと突きつけられた感じ。
ただ、それが全くベタベタしていなくて、テンポの良さ、展開や会話のコミカルさが満載なの。
まさか違うよね?と思っていたら、実はその『まさか』のラストだったんだけど、
道中の2人の温かさが、いつの間にかそんな想像を忘れさせいたよ。
だから、エラがジョンに言った『一瞬でもあなたと離れたら生きていけない』という言葉を、愛情表現だとオイラは受け止めていたんだ…けど違ったの。
エラが語ったのは気持ちじゃなくて『事実』だったんだ。
あの身体でも生きていられた理由は、ただひとつ『ジョンと一緒にいるから』なんだと気付かされた。
娘ジェーンに『必ず戻る』と伝えた時の、言葉も間も、意味が大きく違ってくる。
毎夜のスライド観賞にエラが込めた想いも、
『取り戻して欲しい』ではなく『少しでも多くのお土産を持たせてあげたい』っていうものだったんじゃないかな。
2人の姿に自分が何を重ねていたのかも、何度もただただ流れた涙が一体何の涙だったのかも、今のオイラには実はよく解らない。
でも、きっとそれこそが『愛情』なんだろう…っていう気がするんだ。
カタチがあったり説明できたりするモノじゃない。
その深さは計り知れないんだ。
線香花火のついの煌めき
長年を伴にして
ふたりして酸いも甘いも乗り越え
今なおお互いを慈しみ合う
素敵だが哀しい晩年の決断。
この夫婦が可愛くいとおしくなる。
スライドに映る
若かりし頃のミレンとサザーランドに
おいらが10代の時に観た
ふたりの血気盛んな姿が甦り
酸っぱい気持ちになったのでした。
笑えないけど、悲しくない話
最後がせつなくて涙がでたけど、悲しい話ではない。
途中みんなが笑ってるところもあったけど、笑えなかった。
自分達はどうなるんだろう?両親はどうなるんだろう?ってずっと考えながら、逆だったら?奥さんがアルツハイマーだったら?なんて考えながらみてると、ちょっと切なくなる。
でもラストは納得。みんなに幸せな結末だったと思う。
優しい気持ちになれる素敵な時間を過ごしました
愛らしい2人の最後の旅。
紆余曲折ありますが優しくなれる映画でした。
実力ある名優の共演、これだけで期待大!
物語はわかりやすく終局は初めからわかるのですが、結末がわかっていても引き込まれて離さない、俳優の妙!素晴らしかったです。
かわいらしくコミカルで、イラっとしても支えたくなるいとおしさ。
残された時間を真摯に見つめて、やりたいことをしっかりやりきる意志の強さと行動力。憧れます。
優しくて切なくて、、、ほっこりと優しい気持ちになれる素敵な時間を過ごしました。
自分の親が望むなら認めたいし、私も最後まで自分の意思で人生を決めた...
自分の親が望むなら認めたいし、私も最後まで自分の意思で人生を決めたい。今の日本ではなかなかできないことかもしれないけれど。サザーランドの主演作だから見逃すまい!と見に行ったけど、なんだか演技と思えなくて。笑ったり泣いたりドキドキしたりイライラしたり。最後子どもたちの「悲しくない!」に共感したり。悲しいけど、悲しくない、素敵なお話。個人的にはサザーランドの若い頃が見られて感激(*^^*)
なんとも言えないテンポとテンションの変化が掴めないイタリア映画で、...
なんとも言えないテンポとテンションの変化が掴めないイタリア映画で、いまいちかなと思ったけど、ラストでグググっと。そうかぁーーと。最後の5分で捉え方が変わった作品でした。
誰もが直面する人生の終わり方。それまでの過ごし方。主人公夫婦が本当に素敵でした。
☆☆☆☆ 簡単な感想で 衝撃的なサザーランドとヘレン・ミレルのべ◯...
☆☆☆☆
簡単な感想で
衝撃的なサザーランドとヘレン・ミレルのべ◯ド◯ー◯ヽ( ̄д ̄;)ノ=3=3=3
「入ってる!」…って(//∇//)
大好きなヘミングウェイの話になると《かくしゃく》となるサザーランド。
人と話をするのが大好きだから、ついつい《めんどくさい》人になってしまうミレル。
この2人のコンビの素晴らしさを堪能し、時間がどんどんと過ぎて行く。
お互いに相手が居なければ…の想いは強い。愛が深いだけに、夫の過去に憤りつつも。現状を想うが故に、ある意味での《決意の旅行》
最後の展開はある程度予想通りとは言え、その切なさには胸が詰まる。
まさかサザーランドがブリーフ派で、お漏らししちゃう時が来るとはなあ〜(u_u)
今回はこのコンビだったけれど。今後もハリウッドが、現状の様にアメコミ映画やCGバリバリな作品を量産して行ったとしたら。反面で、この様な作品も増えて来るのかも知れないなあ〜…と思った。
もしも10年後くらいに、デニーロとメリル・ストリープで似た様な映画が作られたとしたら…。
「漏らしちゃったよ〜」なんて、デニーロが言ったとしたら…。
俺、絶対号泣しちゃうからな〜(ノ_<)
2018年1月26日 TOHOシネマズ日本橋/スクリーン7
人生を最後まで楽しみたい!!
痴呆症の夫と、末期ガンの妻が子供たちに内緒で「最後の願いを叶えるため」の旅に出るというロードムービー
私は完全に子供の目線になって
主人公夫妻を自分の両親に置き換え
ヒヤヒヤしながら観た作品だった
でも、きっとそれは私だけでなく、多くの人にとって、そういう映画になるだろうと思う
人によっては、いつか来る自分のこととして観るだろうし、
私のように子供目線の人もいれば
孫の目線で見る人もいるかもしれない
誰にとっても、誰の両親にとっても、「老い」は必ずやってきて
その時私たちは、必ず決断を迫られる
この映画が救いなのは、その「痴呆症と末期ガンのロードムービー」が、とてもユーモラスでポジティブに描かれていること
時折笑いながら彼らを観ていると、「老い」とは決して悲観するものではないと思えてくる
そこがとても素敵な映画だった
そして、最後まで人生を共にしたいと思える人がいるということは、素晴らしいことだなと思った
いくら歳をとっても、夫婦は最後まで男と女であって、お爺さんとお婆さんではない
というところも良かった
時には、こういう映画を観て、老後を考える時間も必要なことなのかも
お年寄りを大切にしよう!
認知症の夫と末期がんの妻がある日突然子どもにも伝えずキャンピングカーで旅にでるお話です。
ポスターもイエロー仕様で明るいし、ロードムービーだから楽しめそうって思ったのは間違いでした。ロードムービーと言っても風景がキャンプ場ばかりでキャンプ好きの方のみ受ける風景かと。
題材が重いので浅薄な私には不向きでしたが、一緒に行った思慮深い友人は思うところがあってか、いろいろ語っていました。
で、結論としてやっぱりお年寄りは大事にしようねということに相成りました。ですから良い映画です、きっと。
後、認知症になってもドナルド・サザーランドは素敵で、粗相をしても私がやりますよ!と言いたくなるようなお年寄りでした。
あれを目指そうと思います。
フジの連ドラっぽい邦題だけどテーマは結構シビア。夫の認知症による夫...
フジの連ドラっぽい邦題だけどテーマは結構シビア。夫の認知症による夫婦間の会話の齟齬がユーモアかつ切ない。高齢化社会の日本にとっても対岸の火事ではない。
とにかくヘレン・ミレン&ドナルド・サザーランドという芸達者すぎる役者陣の演技に尽きる。
劇中で流れるキャロル・キングなどの曲にも意味があるので注目(歌詞の字幕は出ないけど)。
ラストの解釈は観る人の判断に委ねられそうだが、冒頭でその行く末が読めてしまったのは少々残念。
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