「「社会正義」でその欲望を見事にコーディングし、世に問う」ザ・サークル えすけんさんの映画レビュー(感想・評価)
「社会正義」でその欲望を見事にコーディングし、世に問う
晴れて、煌びやかな巨大SNS企業に職を得たメイが
社会正義を振りかざす会社に、違和感を覚えつつ飲み込まれていく。
映画「スノーデン」や「女神の見えざる手」などでも描かれているが、
「巨大利権の完全支配」を目指す企業は多くの場合、
「社会正義」でその欲望を見事にコーディングし、世に問う。
「完全支配」には、ルールそのものを変える必要があり、
その革命の実現には正義を掲げるファシズムが唯一の有効な手立てだからである。
ただ、本作は若干の時代遅れ感を感じる。
名優を揃えた割には、という感が否めないが、
私たちを取り巻くそれがスクリーンの中の世界と
さして変わらないからかも知れない。
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