ディズニーネイチャー ボーン・イン・チャイナ パンダ・ユキヒョウ・キンシコウのレビュー・感想・評価
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忘れられない思い出になる
いろんなことを考えさせられた。
製作国がアメリカ、中国、イギリスになっており、仲の悪い国同士、映画の分野ではひとまずこんなタッグが実現するのだな・・・とか。
そんなことは、さておき、見てほしいのは家族のきずなと、生命のやりとり。オープニングの鶴の群舞にかぶさるナレーションは、中国での言い伝え。それは、鶴が命を運んでくる鳥であるという言い伝え。
そして、キンシコウの群れの中で孤立する子供や、冬の飢えに耐えきれないユキヒョウ。素晴らしい映像にかぶさって、美しい音楽が奏でられる。
ディズニーの看板が掲げられてはいるが、生老病死のテーマが貫かれている映像には圧倒される。子供向けと侮るなかれ。いや、子供にこそ見てほしい映画ではあるのだけれど。
エンディングに流れるAmerican Authors のEverything Everythingは、軽快なオルタナティブロックで耳なじみがいい。と思ったら、映画『LIFE!』で使用されていたBest day of My Life と同じバンドなのね。あの映画には、廃刊になる雑誌の表紙に使う写真を巡って、すごく有名なキャメラマンを捜して世界中をまわり、見つけたと思ったら、キャメラマンは滅びゆく種であるユキヒョウを写真におさめるライフワークに挑戦中だった。というエピソードがあったけど、なんだか偶然とは思えないつながりを感じる。
ちなみにパンダは、顔見せ程度に登場しますが、野生のパンダの無防備ぶりにはあきれるやら、癒されるやら。彼らは竹がなくなる冬にはどうやって生き延びるのかな。冬眠するのかな。
私が子供の頃に見た『キタキツネ物語』。あれは、半分ドキュメントの、半分演出とストーリーのある、野生をとらえた素晴らしい映画だった。子供を育てるキタキツネには厳しすぎるオホーツクの冬。美しい映像と、軽快な音楽が見事に溶け合って、忘れられない思い出になった。親子で見にいくには最高の映画だった。この映画も、そんな一本になるに違いない。
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