ロスト・シティZ 失われた黄金都市のレビュー・感想・評価
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インディジョーンズの原型とも言われる伝説的探検家の物語
主人公フォーセットといえば伝説的な探検家であり、一説によるとインデ・ジョーンズのモデルにもなったと言われる人物。それゆえ、筆者が海外で鑑賞した際もかなり注目度が高く、観客も多かったように思う。ではその映画としてのクオリティはどうか。まず、この人の半生を紐解くと言うだけでもかなり興味をそそられるし、母国で各方面へ駆け回り、資金を集め、家族との関係性などを描く「準備段階」も見応えがある。ただし、肝心の探検は決して血沸き肉躍るようなものではなく、仲間内の飢えや疑心、現地での精神的な恐怖が静かに首を絞めていく感じ。またフォーセットはかなり妄信的で仲間や家族の犠牲を顧みずに突き進む人ゆえ、観客側もなかなか感情移入できにくい一面もある。我々が彼の情熱をようやく理解できるは、終盤に父子での探検が叶ってから。哀しく幻想的なラストも相まって、無性にもう一度、彼とその人生に触れたいと、欲してしまうのである。
原住民の矢とピラニアの洗礼
単なる
冒険の苦難を、もう少ししっかりと描いて欲しかった
1900年代初頭、アマゾン上流の古代都市に魅せられた探検家の物語。
録画予約をした際には、「冒険活劇」だと思っていましたが、実在の探検家を基にした人間ドラマでした。
「3回に渡る困難なジャングル探検」、「原住民との交流」、「家族との葛藤」、「名誉への渇望」。それらが、良く描かれていると思います。
ただ、色々なものを詰め込み過ぎたように感じます。例えば、「困難なジャングル探検」は途中で挟まれるイギリスでのシーンの為、重さの描き方が中途半端になったように感じました。
緑色の砂漠での「飢え」、「渇き」、「熱さ」、「病気への恐怖」等をもっとしっかりと描いて欲しかった、と思います。
また、3回目の冒険は必要なかったように思います。その分、1回目や2回目の冒険をもう少し厚く描いてくれていたら、先に述べた中途半端な部分も軽減出来たように思えます。
まだ見ぬ黄金郷
石がごろごろ
退屈だがロマンはある
内容は退屈だがロマンはある。
なぜ、退屈なのかもわかりきっている。時系列で全てを追っているから。ここというポイントに絞って物語を提示すれば、こんなながーい映画にはならないで済む。では、どこに絞る?
たぶん、そんなことは制作側だって考えただろう、その上でこの仕上がりなのだ。ようするに、どの時代も端折れなかった、という結論。
だからって、絶賛するかっていったら、しない。多少バランス崩れようが、現実ねじ曲げようが、おもしろくする、という力業を観たいもの。
しかし、こわーい旅の最後はインパクトがある。夢に出てきそう。
テーマに興味が持てない
何のために作った映画なのか?
余談だが英国の貴族の遊びに狩りがある。
うさぎにしろ鹿にしろ、広い敷地内の森で狩りをする。それはそれで優雅な狩りなのだが、どうもこれはちがうみたい。
英国的な古い映画スタイル。つまりTV映像。
それが最初。
ちなみに、英国の映画ではなく、米国。
さて、冒険の島はどうなんだろ。
感動的なコトバは、「わたしは強い女よ」のところ。1800後半、英国の貴族の女性は世界を旅している。日本にも
来ている。旅行の概念ができたのはこのころだ。そういう意味では1900年は英国が世界のすみずみまで出てゆく
時代でもある。
ボリビアに入ってやっとアマゾン川のエル・ドラードの雰囲気が出てくる。
同時代にペルーのマチュピチュが発見される冒険の時代。
弓矢が飛んでくるシーンは臨場感がある。
ピラニアはつまらない。
編集による緊張感も、キャラも彼らの考えも演技も凡庸でしかない。
残念ながら、半分を観て終わり。
名声のために
家族も顧みず何度も危険な冒険に身を投じる父とそんな父の背中を見送り続けた息子が綴る重厚なドラマ
20世紀初頭のロンドン。英国軍のパーシー・フォーセット少佐は南米地図上で空白となっていたボリビアの測量を命じられ渋々任務に就くが、想像を絶する決死の任務中に発見した数々の物証からアマゾンの奥地に幻の黄金郷があったと確信、腹心の部下を率いて何度もジャングルに舞い戻る。
家族を祖国に残し危険な冒険に魅せられるパーシーの姿に『ハート・ロッカー』で戦地イラクの爆弾処理に何度も戻っていくウィリアム・ジェームス軍曹の姿が重なって見えました。いかにもブラッド・ピットが製作しそうな重厚なドラマが圧倒的で、家族を顧みず何年も家に戻って来ない父パーシーに反抗的だった長男ジャックが、第一次大戦で負傷し探検に戻れないと医師に告げられてうなだれる父に告げる一言にはお父様方はグッとくると思います。
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