「やっとはじまる」彼女の人生は間違いじゃない すみれさんの映画レビュー(感想・評価)
やっとはじまる
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元カレとの別れやなぜデリヘルはじめたのかとかは、明らかにされておらずモヤモヤしました。
が、そこがリアルなのかもしれないなと思いました。
ほんとうは彼女たちもいまだわかってない。自分をコントロールできないくらいの大きな傷を負っていたんだなと。ずっとトンネルから抜け出せないまま長い時間経っちゃった。
それが震災経験者しかわからない闇なのでしょうか。
この映画観て、あれから6年目にしてこんなことをぼんやりと感じました。
今更ながらはずかしい。
光石さんが自宅に帰るとこや船のシーン涙がとまらない。
あと街の景色は言葉が出ない。涙しか出ない。でもなんでだろう。気のせいかもしれないけどニュースで見たよりも、廣木さんの愛なのかやさしさなのかわからないけどフィルター越しにうすーくフワーッと綿がかかったような愛を感じました。残酷でいたたまれない景色であることに違いはないけど、ニュースで見た景色よりあきらかに愛で覆われたようなそのような町並に私には見えた気がしました。
終わり方もハッキリした解答はないですが、私は一歩踏み出したと思いました。
また立ち止まるかもしれないし、引き返すかもしれないけど、彼女や彼たちは小さな一歩を踏み出したように思います。
6年が経って、この映画を撮ろうとした廣木さん。尊敬しかないです。忘れてしまいそうになっていたバカな自分ですがほんとに観てよかったです。
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