「クルーニー、何を血迷ったのか・・」サバービコン 仮面を被った街 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
クルーニー、何を血迷ったのか・・
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1957年、実際にNY郊外の新興住宅地、レビットタウンで起きた黒人一家迫害事件と蛇蠍のごとき非道な保険金殺人事件を無理やり重ねて社会派ミステリーを気取った最低の映画です。
人間に表の顔と裏の顔があることは否めませんが、平凡なビジネスマン、家族思いの父親の仮面の裏に妻や子まで殺して不倫の義妹とぬくぬくと生きようとする悪魔のような顔があったとは、もはやサイコ・ホラーの領域です。
人種差別問題を絡めたのでジョージ・クルーニーが乗ったのでしょうか、マット・ディモンもクルーニーに頼まれれば役者として出ない訳にはいかなかったのでしょうが、とんだ貧乏くじだったかもしれません。マット・ディモンの醸し出す誠実さを逆手にとっての悪役起用はファンを裏切る禁じ手でしょう。
それに加えて、この映画の何より許せないのは幼い子供を出汁に使っていることです、汚れきった大人の世界で純真無垢な子供たちは善意の象徴、対極の存在として描きたかったのでしょうが火中に巻き込むべきではありませんね。
後味の悪さと言い、こんな最低最悪の作品を観るのは久しぶりでした。
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