ソフィア・コッポラの椿姫のレビュー・感想・評価
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初挑戦のソフィアが成し遂げたこと
ソフィアの『マリー・アントワネット』のラスト、主人公マリーは馬車の窓越しにヴェルサイユの日々に「さよなら」を告げる。今回、ソフィアが初めてオペラ演出に挑戦した本作では、その冒頭、主人公ヴィオレッタが長い真っ白な階段をゆっくりと降りていくのだが、このシーンにも『マリー』と通じる“追想”といった意味合いが添えられているのを強く感じた。ノーラン組としてもお馴染みの美術監督、ネイサン・クロウリーによる舞台芸術は、この階段や窓といったモチーフを大胆に盛り込んでみせる。そこにヴァレンティノの豪華衣装も加わり、まさに三位一体(もちろん主演の演技や歌唱、オーケストレーションも絶品)。その一つ一つは個性的だが、ソフィアがしっかりと手綱を握ることで、各要素をしっかり一つにまとめて現代の観客へと提示してくれた。製作陣が希求したクラシックとモダンの融合は、こうしてソフィアの手により、しっかりと成し遂げられたのだ。
イタリア人のアイデンティティとナショナリズムを強く感じます
イタリア人のアイデンティティとナショナリズムを強く感じます。演じる者だけでなく、鑑賞する人達も全員イタリア人だと気づきました。
従って、アリアも合唱もイタリア語の発音がしっかりしていると、素人の私でも分かりました。
今迄見た『ラ・トラヴィアータ』で一番イタリアを感じました。
合唱者の中に一人だけ東洋系の女性がいました。後は全員の白人です。多分、イタリア人なのでしょう。巻き舌の発音が凄いですね。
ストーリーは古典だし、オペラ歌手が演じる訳ですから、演出家はイタリア系なら、誰でも変わりなく傑作になるでしょう。
オペラは素晴らしい。値段が安くならないかなぁ。
なお、分かりやすいのは演出の効能ではありません。そう言ったストーリー展開なのです。その他のオペラも同じです。鑑賞者の皆さん『フランス映画の様に敷居が高い』と誤解せずに、気軽に鑑賞しましょう。
値段安くしてくれ。
音楽の浸透力を実感。
映画や小説で読んだらはまらないだろう話の筋なんだけど、オペラで味わうとなんとちょっと涙目になってしまった。自分でもびっくり。三幕での死にゆくヴィオレッタの歌声に、なんか憐憫の情が揺さぶられました。
そして椿姫といえば乾杯の歌しか知らなかったけれど、初めて聴く他の楽曲に飽きもせず、とても聴き入った。ヴェルディの力なんやろなあ。こんなど素人を初耳で引き込む音楽の力に感激ですよ。
アルフレードのお父さんに対して、謝るくらいなら最初から身を引けとかゆうなってイライラしたし、アルフレードもたいがい稚拙でどこがいいんだかってイライラしたけど。男たちがみんなやな感じです。
字幕があるといいですねー。
生の迫力も味わってみたいけど、字幕なしでストーリーは絶対追えないからなー、二の足踏んじゃうオペラ鑑賞ですな。
二幕のパーティで男性3人組のバレエがありましたが、メインじゃない二人のスキンヘッドがめっちゃかっこよかった。淫靡でパンキッシュでかっこよくみえた。
衣装もとても素敵。
一幕のヴィオレッタのグリーンのフリルトレーンのブラックドレスと二幕のパーティシーンでの赤ドレス。赤ドレスにまとっていた茶系のシースルーのマントみたいなのも赤い仮面もすごく素敵だった。
全員ブラックなところに鮮やかな赤ドレスでねえ。
はあ。堪能しました。
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