「ラストシーンの絶品さ」ローサは密告された ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
ラストシーンの絶品さ
街の映画だった。湿気ある街と人と社会。そのどれもこれも突出して魅力的。ブレードランナーくらいの金をつぎ込まないと表現できそうにないごった煮で匂いもしそうな街に巣食うリアルな人の生活と犯罪と、その犯罪は街の人々の上から下まで全部繋がって芋づる式に登場する怪しく(魅惑的な)人々。その中で金を貸してくれる口の悪いおばちゃんと娘のやりとりに涙したかと思えば、ラストシーンの汗まみれになって団子食うローサの目線の先の親子の景色、それをみて涙溢れるあの表情は「戦メリ」のタケシを思い出す絶品さだった。
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