「ローサは密告された 私は吐きそうになった」ローサは密告された 機動戦士・チャングムさんの映画レビュー(感想・評価)
ローサは密告された 私は吐きそうになった
実話でなくても、この映画が造られた現実に、気が滅入ります。
「ボーダーライン」のセリフで、メキシコ警察は信用するな。麻薬カルテルに買収されてるぞ。ってありましたけど、買収されない道を選択した国も、大変ですね。腰にぶら下げた硬いもの使って、副業に余念がない姿は、給料だけで生活できない現実なのでしょう。腹が減っては、正義はできぬってことですかね。フライドチキンで、お腹いっぱいになってましたけど。結果、弱い者がさらに弱い者を叩く、ブルースは加速してゆくようです。
世界を支配するのは、明らかに、セックス、ドラッグ、バイオレンス。ここに、お金が潤滑油となって回転してゆくと云う、知りたくもない現実を、手振れ補正のない映像で、興行するあたり、ほとんど鬼畜の所業ですね。映画観て吐きそうになったのは、「ハートロッカー」以来です。
穴の開いたパンドラの箱みたいな作品ですが、家族愛と、悪態つきながらも、手を差し伸べる人がいるだけ、救いのある話です。
重たい作品ですが、観て損はないと思います。観て気分が悪くなった時は、おばちゃ~ん、アイス0.5ちょうだ~いって、呼んでみましょう。きっと…手が後に回りますね。
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