ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のレビュー・感想・評価
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ナチス3番目の男、プラハの虐殺者
ピーキーブラインダーズにハマったのでキリアン・マーフィ目当てで見た。
ヒトラー、ヒムラーに次ぐナチス3番目の男ラインハルト・ハイドリヒ暗殺計画(エンスラポイド作戦)のお話。
今作を見るまでハイドリヒを知らなかった。
また、チェコスロバキアが独の植民地だったことも知らなかった。
主人公たちはチェコスロバキアのパラシュート部隊。ミュンヘン会談で英仏に見捨てられて独に明け渡されたチェコスロバキア。英仏にとっては世界恐慌で一気に経済が台頭したソ連を警戒した防共のためだったらしい。
前半は暗殺までのお話。反ナチ勢力は懸賞金掛けられていたらしい。そのため同じ国民からも裏切られ通報される場合も。暗殺には失敗したかに思えたが、負った怪我が深く後々死亡する。
No3を暗殺してからはどうするか考えていない。いや、実際わかっていたのかな。実際暗殺してからはものすごい報復に見舞われた。主人公たちを匿っていた家族はナチスに捕らえられ拷問、反ナチ勢力は追い込まれて青酸カリで自殺。匿ってると誤認された村は壊滅状態に。
主人公たちは教会で匿われたが居場所がバレ銃撃戦に。実際7人くらいで6時間戦ったらしい。「銃弾は1つ残しておけ、自分のために。」しかも全員青酸カリ常備してる。覚悟がすごい、、。今作は割と史実に忠実に基づいているらしく、尚更つらい。
暗殺計画の結果としては、ハイドリヒに代わる人が出てきて、5000人以上の市民が報復として殺された。結末はツラいが、この出来事を発端にチェコスロバキア国内でも反ナチ意識が復活?したらしい。
反戦映画としては良い映画だったと思う。
また、今年10月にプラハに行く予定である。ハイドリヒはプラハ城に通勤?していたらしい、、。
2024/11/6
ついにプラハに行ってきた!
ウィーン→プラハの列車に乗ってる最中にGoogleマップを見ていたところ、実際に主人公たちが匿われていた(映画ではなく史実のほう)教会とその地下が存在することを知った。
教会の名前は「聖ツィリル・メトデイ正教大聖堂」で、地下は「ハイドリヒ暗殺の英雄国立記念館」という名前で寄付と献金によって無料で一般公開されている。
教会は思ったよりもだいぶ小さめだったし、修復されているためこの出来事を知らないと銃撃戦があったとは思えないような普通の教会だった。
地下は入口が作られていて、教会から降るのではなく扉から入った。パネルなどでWW2の説明だったり映像が展示されているゾーンがあり、奥の重い扉を開くと主人公たちが隠れていたあの地下がある。
正面には教会から降りてくる階段(手榴弾投下されてたとこ)があり、右側にはナチス側から水を入れられた窓?があった。窓の下には主人公たちが別道を掘ろうと爆弾を投げて穴が空いた箇所があり、そこにはロウソクが置かれていた。ちなみに窓の外側には当時の多数の弾痕がそのまま残されており、花などが置かれていた。
地下室には犠牲者たちの顔のモニュメントがあったが、想像以上に全員若そうな顔立ち。実際は何歳だったんだろう。。あの地下室でこんな歴史があったとは悲しすぎる、、。とっても怖い。
結構観光客が多かったので、気になった方はぜひ。
ちなみに破壊された街はプラハから少し遠くて行けず、、。広い公園に子供たちの銅像だけがあるらしい。
プラハ城は敷地が大きすぎてよく分からなかった。。
タイトルなし
第二次世界大戦中、小国であるチェコはドイツに占領される。主人公たちパラシュート部隊は悪名高い殺戮者ハイドリヒの暗殺を命を受ける。こんな歴史があることを知らなかった。若き主人公たちの束の間の恋、愛国心から自らの命を賭す姿が描かれ、ラスト死ぬことはわかっていながらの銃撃戦、協力者たちの処刑等、戦争の怖さ、緊迫感が伝わってくる。
報復
苛烈である。青酸カリをあおった後の変わり果てた姿にゾッとする。ハイドリヒの死に全くカタルシスを与えない。ただレジスタンスの運命を追いかける。銃撃戦の凄まじさ、放水の中、光さしこむ絵の美しさ。終盤に向かって引き込まれる。
ハイドリヒをやるくらいならヒトラーをやれ!
1941年、ナチス占領下のチェコスロバキアに、ロンドンにあるチェコ亡命政府からの密命を帯びていた2人の若者、ヨゼフ・カブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビシュ(ジェイミー・ドーナン)が降り立つ。彼らの目的はナチスのナンバー3と言われるラインハルト・ハイドリヒの暗殺。わずかな頼りでレジスタンスの仲間に合流し、綿密な計画を立てるのだが・・・
てっきり暗殺そのものがメインテーマとなってるのだと先入観を持っていたのですが、それは間違いでした。ハイドリヒはナチ秘密警察を束ねる国家保安本部(RSHA)の長官で、ヒトラー、ヒムラーに次ぐ親衛隊の実力者。ゲーリングから「ユダヤ人問題の最終的解決」の委任を受けており、ホロコーストの最高司令官ともいうべき存在であった。「プラハの虐殺者」という通り名を得るほど、反体制派の指導者層を次々と逮捕、処刑していった人物だ。
暗殺指令はエンスラポイド作戦と呼ばれ、ヨゼフとヤンは忠実に作戦を練る。毎日どこを通って自宅へ帰るのか、このカーブでは徐行するからここで狙おう、などと。しかし、レジスタンスのメンバーの中には暗殺計画に反対する者もいた。ハイドリヒを殺したところで、報復措置として一般市民が虐殺を受けるとか、代わりの総督が新たにやってくるだけとか・・・彼らの中にも葛藤があったのです。
暗殺決行の日はとてもスリリング。前日にはヤンがパニック障害を起こすなどして、責任がヨゼフずしりとかかる。しかし、実行する段になってヨゼフの自動小銃が作動しない。ヤンは手榴弾を投げる。緊迫感溢れる暗殺も失敗に見えたが、しばらくしてハイドリヒは病院で死亡したというニュースが入るのだった。
もちろんレジスタンスの中にも裏切り者はいる。実行犯を密告すれば懸賞金が出るだとか、そんな甘い誘惑に騙されて密告するものの、逆に他の仲間の名前を吐けと拷問される。可哀そうだったのは、ヨゼフたちを匿っていた一家。教会へ逃げろと教えてくれたモラヴェックおばさん以外にも息子のヴァイオリニストが拷問される。レジスタンスは皆青酸カリのカプセルを常に携帯しているが、このおばさんも持っていたのだ。
最終的には教会に立て籠もったパラシュート隊の7人の籠城戦。息苦しくなるほどの銃撃戦が繰り返され、胸がしめつけられる思いです。それでも皆青酸カリカプセルを持っているし、銃弾は自分用に1つ残すようヨゼフが伝えるのだった・・・
なんとも重厚なドラマ。これが全て実話だというのだから驚きです。結局はナチによる報復で5000人以上が虐殺されたというテロップにも考えさせられる。映像がまたオレンジ色っぽい仕上がりになっていて、手持ちカメラによる揺れで緊迫感を生み出しているのです。また、ナチ以外はみんな英語だったのでわかりやすかったですよ。
新宿武蔵野館にて観賞
「類人猿作戦」については、既に『暁の七人』が描いている。
怖気が走るほど非道なナチスの統治下にて任務を遂行する心細い雄壮さと、それにより受ける凄絶な対価が描かれ、胃がキリキリと痛み底冷えする傑作だった。
見た後で知ったが、『暁の七人』は史実をかなり忠実に描いていた。
本作は史実から、おそらくだが色々と脚色が施されている。束の間の逢瀬、それからの悲恋などドラマティック過ぎるくらいだ。
傲岸で激しやすいヨセフ(キリアン・マーフィー)と、情に厚いヤン(ジェイミー・ドーナン)とキャラクター付けも分かり易い。
裏切り者チュルダも大事なところでヘマをする後付けの人物造形が為されている。チュルダの裏切る理由は金と怯懦で史実通りだが、「あの時代、誰もが立派でいられなかった」という感じの『暁』と比べて冷淡だ。
レジスタンス夫人の亡き後の斬首なんかも史実とおりだが、リアルの取捨選択がサディズム的で少々嫌な気分になる。
反比例して作戦の描写は非常に雑。
『暁』で丁寧に追われた暗殺へのトライアル・アンド・エラーは大幅に省かれ、重要なハイドリヒ暗殺の場面も『暁』とは比較にならないほど史実の再現度は低い。
と観賞しながら『暁の七人』と比して不満ばかりを感じたものだが、最期の境界包囲戦に於いて、一気に本作に引き込まれた。ショーン・エリス監督の本領は此処にあったか。
場所の利を活かして大勢を圧倒する姿に説得力があり、また銃撃戦の迫力においても『暁』を大きく上回る。
凄絶なその姿は、前半鈍かったジェイミー・ドーナンやハリー・ロイドといった役者も光らせている。
この戦闘シーンだけでも劇場で観る価値のある作品だ。
…だがしかし、何故か作り手はこの戦闘シーンに、テンポ悪くレジスタンス首謀者の自決を挟んで戦いへの没入を妨げるのだ。何故に。
地下で水攻め中の自決も、過剰にロマンティックで結局気が削がれるのだった。
そんなにドイツの右傾化が気になるのか?
ここ数年極端にナチス関連映画が増えたように感じる。
特に今年は多い。
今年筆者が観ただけでもナチスが登場した映画は、『ヒトラーの忘れもの』『アイヒマンを追え! ナチスがもっとも畏れた男』『マリアンヌ』『アイヒマンの後継者 ミルグラム博士の恐るべき告発』『ヒトラーへの285枚の葉書』『ダンケルク』『プラネタリウム』と7本を数える。
このうち『ヒトラーの忘れもの』だけが、デンマークで地雷撤去をさせられるドイツ少年兵の悲哀を描いているが、それ以外はナチスの横暴さを連想させる作品ばかりだ。
もちろん本作もその系譜に連なる。
なんとなくナチス映画が増えている理由は想像がつく。
ドイツも含めたヨーロッパ各国、そしてアメリカでもナショナリズムの傾向が強まっているからだろう。
特にドイツでは前回の選挙で「ドイツのための選択肢」(AFD)という政党が94議席を取って第3党となる大躍進を遂げた。
移民制限を政策に掲げるAFDは欧米各国で「ナチス」というレッテルを貼られて忌み嫌われているが、ではそんな彼らがなぜこれほどドイツ国民から支持を集めたのだろうか?
メルケル首相の難民受け入れ政策により2013年は17万人、2014年は20万人、2015年は110万人、2016年は30万人の難民がドイツに流入している。
難民のほとんどが青年男子だが、ドイツ語を話せないために、75%が長期失業して生活保護を受けている。
ドイツ連邦統合省の統計によると、今後5年間で難民や移民の1/4〜1/3しか労働市場に参入できず、200万人以上がドイツ国民の税金で生活保護を受けるのだという。
また昨年大晦日にケルンでアラブ人・北アフリカ人を主体とした1000名によってドイツ人女性に対する集団性的暴行・強盗事件が起きた。被害届だけで500件以上にのぼっている。
このような状況下ではむしろAFDが票を伸ばさない方がどうかしている。
またAFDは「移民排斥を訴える極右政党」とレッテル貼りされているが、彼らの政策を具体的に見ると実際は全く違う。
高度人材の受け入れに反対はしていないし、犯罪者の強制送還、帰化した者でも重犯罪者は国籍剥奪、難民の受け入れ数の上限設定など至極真っ当なことを公約にしている。
AFDの躍進により、さしものメルケル首相も年間の移民者数を20万人に制限すると表明し始めた。
実は映画業界はマスコミがスポンサーであるケースも多くリベラルな思想や場合によっては極左に近い思想の影響下にあると思った方がよい。
ヨーロッパ映画はハリウッドほど政治的ではないと思っていたが、昨今の映画制作の流れを見ているとやはり政治的であることがわかる。
日本では今年から来年にかけてまだまだナチス関連映画が上映されるし、今後も世界各国で制作が続くと思う。
たしかにナチスのユダヤ人虐殺は許し難い蛮行であるが、こうもナチス憎しの映画が続くとかえって裏の事情が読み取れてしまう。
またそもそもナチスの台頭も、ドイツが第一次大戦の敗戦国となり経済がボロボロになったことにより、その巻き返しとして起きた現象である。
緊縮財政という自分で自分の首を絞めるアホな金融政策を取るドイツで自国民が第一になるのは当たり前の流れである。
なおAFDは移民に反対しているだけではなく、EUからの離脱、緊縮財政への反対も唱えている。
世界は今、金・人・物が無制限に動けば動くほど良いと考えるような極端なグローバリズムに嫌気が差し始めている。
さて本作で描かれているようにドイツ高官で唯一暗殺されたのがハイドリヒになるが、その報復でチェコでは13000人もの人々が殺されてしまったため、これ以降ドイツ政府高官の暗殺計画は立案すらされなくなる。
またハイドリヒはナチス内でも嫌われていたようで、陰謀説まで存在するようである。
本作の本編が始まる前に、例によって「実話に基づく」と断りが入る。史実を大幅に変えてしまう作品も多いが、本作は比較的史実に忠実なようである。
なおナチスに密告をして仲間を売ったカレル・チュルダは戦後にナチス協力の罪で処刑されている。
このエンスラポイド(類人猿)作戦を扱った作品は他にフリッツ・ラング監督の『死刑執行人もまた死す』がある。
白黒映画であり、筆者が観たのは大分以前なので内容も殆ど記憶していないものの、本作のように悲壮な印象がない。
本作はナチスの非道さや暗殺に関わったチェコ人たちの悲惨さが強調された作品になっていると思う。
後にチェコ人の大量虐殺を招いたことにより暗殺部隊の行動は必ずしも英雄的であるとは言い難く、本作でもそこは意識された展開になっている。
ヨゼフ・ガブチークを演じたキリアン・マーフィーは、ダニー・ボイル監督作品の『28日後…』を観て以降、ケン・ローチ監督作品の『麦の穂をゆらす風』でIRAのメンバーを演じたり、その他『バットマン・ビギンズ』から最新作『ダンケルク』までクリストファー・ノーラン監督作品によく出演しているし、『サンシャイン2057』や『白鯨との戦い』、登場人物全員で騙し合い・殺し合いをした『フリー・ファイアー』など、観た映画全てで何かしら忘れ難い演技をする俳優だと思う。
一方、相棒のヤン・クビシュに扮したジェイミー・ドーナンは筆者にはあまり演技がうまいとは思えず印象にも残らない。どこかで見たことはあると思いながらも上映中は全く想い出せず、後に『フィフティ・シェイズ』シリーズの主役であることがわかるぐらいである。
ドーナンの相手役を演じたシャルロット・ルボンはすぐに『イヴ・サンローラン』や『ザ・ウォーク』に出演していた女優であるとわかった。
他には『裏切りのサーカス』や『奇跡がくれた数式』に出演していたトビー・ジョーンズが本作においても相変わらずいい味を出している。
政治的な意味合いでナチス関連映画が多く制作されるのは結構だが、内容がステレオタイプの作品が多作されればされるほど飽きられていくものだから、かえって逆効果になることは制作者側も理解した方がいいだろう。
チェコの一分(いちぶん)
1942年のある夜明け、チェコの田舎町。
イギリスに亡命したチェコ政府から7人のパラシュート隊員が送り込まれた。
彼らの使命は、ナチス政権下で地下に潜ったチェコ・レジスタンスと協力し、ナチス・ナンバー3・ナチス親衛隊ラインハルト・ハイドリヒ大将を暗殺すること。
直接の暗殺任務は、ヨゼフ・ガブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビシュ(ジェイミー・ドーナン)が担う。
まずは、ハイドリヒの日々の行動を調べ上げ、最も適切な場所と時間を探ること。
しかし、レジスタンス組織の中にも、暗殺後の報復を恐れて、二の足を踏む者もいる・・・
というところから始まる物語で、1970年代にルイス・ギルバート監督『暁の7人』で描かれたのと同じ題材。
前回はアメリカ資本だったが、今回は本国チェコ主導でイギリス・フランスとの合作。
監督のショーン・エリスをはじめ主要キャストもイギリス人で英語発声ではあるが、ここに描かれたのは「チェコの一分(いちぶん)」。
映画冒頭で簡単に字幕のみで語られるが、1940年にナチス・ドイツに侵攻されたチェコは無抵抗でナチス政権に下ってしまう。
その際、チェコ政府はイギリスへ亡命して亡命政府を建てるが、チェコは世界から親ナチスとみられてしまう。
そして、1942年の時点では、ナチスの懐柔製作もあり、国民の多くはナチス政権下でよし、といった状況になっている。
ここいらあたり、ヨーロッパ史では知っていて当然の事柄なのかもしれないが、あまりに簡単に説明されるだけなので、ここんところがわかっているかどうかで、ハイドリヒ暗殺を実行するか・しないかを逡巡するレジスタンスたちのジレンマを感じる度合いが異なってくる。
個人的には、もう少し市民の描写などで、ナチス政権下でもよし、となりつつあるのを描いてほしかったところ。
現状は戦時下・ナチス政権下であっても、どうにか生活できる、生き延びることができる。
ただし、それは、チェコという国の、チェコ国民なのか・・・
しかし、ハイドリヒ暗殺などという究極的な抵抗を行えば、無辜の生命が脅かされることも目に見えてる。
チェコ国民としての信念を捨てるかどうかの決断。
結果として、犠牲は多くとも、チェコの一分(いちぶん)は守りとおす、というもの。
そんな中で進むハイドリッヒ暗殺計画。
ヒリヒリするような緊迫感である。
ただし、実行に至るまでのサスペンスは、さらに増すことができたようにも思う。
ハイドリヒの日常の監視などは意外にあっさりとしている。
また、女性レジスタンスとの遠慮がちなロマンスもある(個人的にはロマンスがある方が好きなのだが)。
映画の見どころは暗殺シーンというよりも、その後。
むしろ、暗殺後に力点が置かれている。
失敗したかにみえた暗殺。
ナチスによる実行犯のあぶり出し。
レジスタンス仲間の裏切りと、ナチスの執拗な拷問。
最後の最後まで続く、7人の徹底抗戦。
終盤描かれる教会での籠城戦は、これでもかこれでもかの迫力。
久しぶりに、力のこもった第二次世界大戦実録映画でした。
見分けがつかない
序盤で顔のアップが少なく、顔の見分けに難儀した。気軽に人に気を許しすぎで今ひとつ緊張感がない。
小説HHHを読んだ身としては、エンスラポイド作戦を描くには2時間では足りない。Netflixでドラマにしてくれないだろうか。
苛烈な報復を思うと、やるべき作戦だったのかはわからない。東部前線はドイツが敗走を始めた頃だろう。連合国はリディツェ村の壊滅を受けて本気になったとも言われているが…。アタが安らかでありますように。
それにしてもドイツ兵が無防備に突撃しすぎて斥候兵がかわいそう。。
信念を貫いた男たちが残した物
過去にも同じ題材を元にした作品があるようですが未見の為今作でこの歴史的事件を知る事となった。
もし暗殺が成功すればその後自国民への報復も想像できただろうにそれでも彼らは信念を貫き憎き敵の暗殺命令を実行すべく行動を起こしていくことになるのだが・・・。
彼らがやり遂げた事により結果として多くの犠牲を払う悲劇が起こる事実はあるが大戦後のチェコスロバキアの在り方の礎にもなった歴史的背景を考えるとそれでも彼らは英雄的存在のなのかもしれない。しかし何となく連合国側から利用された感は拭えず切なくやりきれなくもなるし戦争の怖さ非情さを改めて感じた。
劇中を通して緊張感が続き観ていて飽きることはなかったが終盤の教会での銃撃戦がちょっと長く感じたのとドイツ兵が何の策も無く突っ込んで行っているように映りさすがにそれはないだろと感じてしまったのが残念だった。とはいえ私的には久しぶりに見たキリアン・マーフィが存在感があり良かったし十分満足出来た劇場鑑賞となった。
超面白かった
普段映画を見るときはちょいちょい気になって時計を見てしまうのだが、最後の最後までぐいぐいと引き込まれっぱなしで全然見なかった。没入感は今年のベスト作の一本だった。
超リアルなミッションインポシブルっぷりが最高だった。作戦自体は極めてシンプルで、それがリアルで決死の感じがしてハラハラした。主役のうちの一人が恋をしてモチベーションを失う時は、「お前~」と思った。美術も素晴らしく、全く馴染みがないのでよく分からないけど戦時中のチェコにタイムスリップしたようだった。
おかあさんの生首がつらかった。ナチの非道で非情っぷりが凄まじかった。密告したあいつはざまあみろで、仲間に絶対にいれてはならないタイプ。
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