ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦のレビュー・感想・評価
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静謐な前半と怒涛の後半、その気迫に心底驚かされる
ショーン・エリスの監督作に『フローズン・タイム』という傑作がある。芸術家がいかに時間を操るかのように時を止め、日常の一瞬をすくい取ることができる存在かを描いた作品だったが、この時に感じたいい意味での青臭さが、この新作では驚くべき重厚さに高まっていた。チェコでの撮影も、まさに『フローズン〜』の能力を駆使して、時が止まったかのような建築物や情緒あふれるアングルを切り取って、そこに当時の張り詰めた空気、きな臭い世相を見事に描き込んでいる。
いざ暗殺計画を実行する中盤付近から怒涛の展開が始まる。霧がかった風景の中で巻き起こる息の長いシークンエンスの演出力に驚くと共に、そこからのレジスタンスたちの逃げ場のない運命、そこから発露する執念が滲とてつもない見ごたえとなって胸に迫る。感情を押し殺したキリアン・マーフィら男優陣たち素晴らしいが、可憐な花を添える女優たちの名演も本作の完成度に一役買っている。
1938年9月のミュンヘン会議にて、チェコスロバキアのズデーデン地...
1938年9月のミュンヘン会議にて、チェコスロバキアのズデーデン地方がドイツに併合された後の物語。教科書で習うだけじゃ絶対に分からないリアルな部分。不可能に近い作戦を遂行する青年軍人の生き様がカッコ良過ぎる
一番ゲスいのは…
タイトルからにじみ出るB級感に反して映像も綺麗なよくまとまった良作だった。
序盤は緊張感たっぷりのサスペンス。物語の真ん中くらいで転換期がきて、この後どうするの?と思っていたら後半は激しいアクション作品でした。
かなり長い時間アクション場面が続くのだが、エピローグから察するにどうやらこっちのほうに重きをおいて作品を作りたかったようだ。
重厚なサスペンスからのあまりの変化に驚いたが、前半、後半ともに大いに楽しめた。
ところで、戦争中なので至るところで過激だが、中でも一番ゲスいなぁと思うのはナチスではなくチェコ政府だと思うのです。
彼らは作品中に登場しないが、自分達はロンドンに逃げて安全な場所から指示を飛ばす。
作戦を実行すれば国民の命が危険にさらされることはわかっていたはずなのに、国連軍に認められるためにあえてそれをやった。
数千数万の国民の命より政府を選んだ。民がいれば国は成り立つ、国とは人だ(土地も必要だが)
つまり彼ら政府の人間は、若者たちの愛国心を煽っておきながら自分達は国よりも自分達政府を優先したのだ。なんともゲスい話ではないか。
突き詰めるとチェコ政府を煽ったイギリス政府が一番ゲスいということになるが、まぁ大体合ってるだろう。
❇️死ぬ覚悟の隙間で恋をしてしまう兵士の心理が切なかった。
ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦
🌀おおまかな情勢背景。
1938年
ヒトラーは軍事政権で脅し、チェコの譲渡を提示していた。チェコは各国に見放され、ドイツに戦わずにして占拠された。その一年後第二次世界大戦が勃発。ヒトラーはチェコ内の反乱分子は残虐で有名なハイドリッヒに一任していた。
1941年🇨🇿チェコ。
ロンドンにあるチェコスロバキア亡命政府からエージェントとしてドイツに占領されたチェコに潜り込む、ヨセフとヤン。仲間を探し、同志にエンスラポイド作戦の驚愕の内容を伝えると、少しづつ協力者が増えていく。それは密告される危険も伴っていた。この作戦の危うさと個人の力が不可欠な任務に反対する者も現れる。作戦は遂行できるのか⁉️
❇️死ぬ覚悟の隙間で恋をしてしまう兵士の心理が切なかった。
◉80D点。
★彡ユダヤ人虐待とは違う目線でのナチスの怖さを感じられました。
わかりやすく、感情移入しやすかったです。
★彡タイトル覚えにくいよ。わかりやすいけどね。
🟢感想。
1️⃣タイトル長っ!!
★彡わかりやすいとは思うがそのまんま😆
2️⃣暗殺任務と恋路の結末が気になる。
★彡死を覚悟した任務内の不安に動揺する周囲。
3️⃣緊張感が凄い。
★彡目的ははっきりしているが完了した後はノープランな事が切ない😱
4️⃣後半のシーンが辛すぎる❗️
★彡関わった人達の特定や追い込みが凄い。
5️⃣誰だって裏切り者になる可能性がある。
★彡家族や恋人などに危険が迫れば裏切り者になる事もあるかもしれないと思わせるストーリー力!
うん、深くつらかった、
前半の準備を進める流れと、後半の決行からそのあとの激しさとで、内容が内容なだけに重くもあった。
しかし、こういう映画でいつも思うけど、当時のナチスの連中は、残酷で非道で凄惨なことを各地でよくできたものだ、と。
最低限の人間としての感覚、良識がなくああいうことが実際にあったことに、従う軍人の連中もそうだし、ただあきれもする。
狂気の、洗脳されたような時代ではあったんだろうけど、そんなことしたって世界は変わらんし、実際変えられんかったのに。
第2次世界大戦中、ドイツ占領下のチェコで起こるナチス高官ハイドリヒ...
第2次世界大戦中、ドイツ占領下のチェコで起こるナチス高官ハイドリヒ暗殺とその行く末。
実話に基づいて描かれている作品。
同じ人間が起こしたことかと思うと、怖く、悲しかった。
リアルで緊張感、恐怖がすごく伝わってきて、すごい作品でした。
タイトルが悪い
本作はとても出来のいい作品だった
ウィキペディアとほぼ同じ流れが再現され、美しいチェコの風景も、
当時のレトロ感と相まってとても美しい様子が描かれている。
ただ史実どおりというわけではなく、ロマンスやドラマを織り込ませ、
パンチの効いたドイツ軍の悪行も表現され緩急のある作品だったと思う。
そこにはヒーローの姿よりも、戦争が多くのものを奪う姿が映されていたように思う。
最後までハラハラ・ドキドキして、「おいウィキペディア。この先どうなるんだい?」と歴史を調べてしまったほどだ。
しかし正直このタイトルはなんなんだ。Anthropoidでなぜ行かなかった。
このタイトルによって多くの新規流入を失っている気がする。
正直、映画を止めるたびに目に入ってくるこのタイトルに、B級感しか感じなくて、
あれ?ほんとに僕が見ている映画のタイトルで合ってる?って何回もなった
おそらく、トップ層は「いやそんな哲学チックなタイトルだと、どんな映画かわからならないだろ?もっとタイトルで一発で分かる名前!それしかないでしょ!あと俺ランボーとか山猫系好きだからさ、山猫は眠らない、俺が眠らせない的なやつでお願い」といった様子が伺える。きっと担当者はもっといいタイトルを何個も考えたに違いない。
そう配給の裏側まで妄想してしまう、そんな映画だった。
暗殺までの静かな展開と怒涛の後半
ロンドンからパラシュートでチェコに降り立った若者たち。
前半は静かに物語が進む。これから本当に暗殺を実行するのか、現実味がないくらい。恋人との束の間の時間も過ごす。
暗殺を実行し、教会に避難してからは怒涛の展開。実際に6時間、教会に立て籠って戦ったという。
自由のために戦った者、彼らを匿うなど助けた者、報復という形で命を奪われた者、その全てを忘れてはならないと深く思った。
暗殺決行日はスポーツの試合
明暗を決するターニングポイントとなる日に向けて、計画を緻密に練り、当日を迎える。本作でいう暗殺実行日。スポーツに例えると試合当日。
本作を鑑賞して、試合を何倍も面白くするためには、試合の背景を知ることだと腑に落ちた。
試合の意味を知ることは重要で、意味のない試合ほど無味乾燥なものはない。
背景を知り、意味を理解することは、試合を盛り上げてくれる激辛スパイスである。
【ラインハルト・ハイドリヒの暗殺の大きすぎた代償を苛烈さ極めるレジスタンス達の哀しい闘いで描き出す】
圧倒的な力を誇っていたナチス・ドイツのレジスタンス達をキリアン・マーフィー、ジェイミー・ドーナン、ハリー・ロイド、トビー・ジョーンズ達魅力的な英国男優と、彼らをサポートする女性を、シャルロット・ルボン、アンナ・ガイスレロヴァーが演じる。
最初から最後まで、尋常ではない緊迫感が溢れる作品。当初の目的は何とか果たしたレジスタンス及び協力者達に襲い掛かる、ナチス・ドイツの凄まじすぎる拷問と報復攻撃。ゲルマン民族の当時の恐ろしさを思い知った。
彼らの行いは正義の名のもとに行われたのだが、代償は余りに大きかった。歴史の事実であるからこそ、猶更、鑑賞後重い気分で劇場を後にした作品。
<2017年10月7日 劇場にて鑑賞>
緊張感
かなり緊張感のある映画でした。
最後まで気が抜けなかった印象です。
序盤の1時間は、暗殺の準備になるわけですが、ナチス統治下のチェコでの行動のため否が応でも緊張感があります。
しかし、後半はに比べると桁違いでした。
暗殺計画後の追跡は、行き着く暇もありません。
見終わった後、戦争の悲惨さや人間が戦争というだけで、あそこまで非情になれるのか考えさせられます。
教科書には載っていない、史実を記憶できたことに感謝します。
最後に邦題は、もうちょっとなんとかならなかったんでしょうか。
タイトルから想像するより詩的な映画
キリアンさん、煙草と銃が似合いすぎでは…最高に渋かった。静かにダンスを踊るシーンも。
「ハイドリヒを撃て!」、タイトルに感嘆符がつくほどだし(?)、ごりごりのアクションなのかなと思ったけれど、予想以上に詩的な作品。
「口紅をしてるときだけが幸せ。たとえ1時間でも」
というような女性の台詞が切ない。
化粧の力はすごいよね。口紅塗るだけで、強く、満ちた気持ちになれる。
1942年5月27日エンスラポイド作戦を描くのかと思いきや
戦争アクション映画だと思てみると辛くなる史実もの。
WW2で見捨てられたチェコスロバキアの悲劇。
暗殺作戦がメインではなく、その後の報復の悲惨さのほうがメインになっている。
教会での絶望的な抗戦が長く続く。
拷問シーンやお母さんの生首シーンがあるのでPG12
終始キリアンマーフィ
青酸カリ
自決
そうさせるくらい当時のナチスの仕打ちが酷いってことなのだろう。
ジェシカチャスティン似の女優が出てる
ナチとチェコスロバキア
連合国に見放され、ナチスドイツのポーランド侵攻前に侵略されたチェコスロバキアのレジスタンス実話。
ユダヤ人大虐殺の主要権力者の一人、ハイドリヒが占領下のチェコスロバキアで行っている粛清に危機感を持ったイギリスはパラシュート部隊を派遣、暗殺を企てる。
後半は展望がないためとても重苦しい。
チェコ人の誇りのために
愛国者として、テロを実行するのだけれど、効果が、あるのかどうかわからないことを、どうしてもする気持ち…
わからない。
抵抗がこんな形でしかできなくなる前に、しなければいけないことが今ならある。
愛国心とは
主人公は軍人であるが、その周りの人々は一般市民。
彼らの行動には軍人には軍人の、市民には市民の自問がある。
共通するのは、清い愛国心があること。
愛国心というのは、左巻きの馬鹿どもが言う狂気ではなく、右巻きの馬鹿どもが言う敵対する者は蹂躙するというものでもなく、自分から手を上げることはないが、攻められれば強固に抗うという、この映画の主人公達の持つ志がそれだと感じた。
ネタバレになるので具体的には避けるが、全員が全員、最期まで逃げずに最善を尽くし、自らを犠牲にして抵抗している。
日本人にこれができるだろうか?
言うまでもなくナチは悪であり、この映画を見てナチに怒りが湧かない人間はいないと思う。
が、このような作りの映画(ストーリーはでっち上げだが)で日本をナチのように描き、自国民を洗脳している国が大陸や半島にある。
最近は銅像などを使って、他国民まで洗脳にかかっている。
今日本は確実に外堀を埋められ始めている。
それが完了したとき、日本はこの映画のチェコのようになるだろう。
その時、どうするか?
そうしないためにどうするか?
まずは選挙に行きましょう。
その前にこの映画を観ましょう。
平和は当たり前ではなく、国民が作るものであり、ちゃんと作っていても裏切られることもあるのである。
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