「純愛もの。おすすめ。」嘘を愛する女 だにえるさんの映画レビュー(感想・評価)
純愛もの。おすすめ。
久しぶりの映画鑑賞。『8年越しの花嫁』と迷いつつ、実は純愛という記事を見て、こちらを鑑賞。結果、とても良かったと思う。
主人公・長澤まさみ 演じる「ゆかり」はウーマンオブザイヤーを受賞するほどの凄腕のキャリアウーマン。そんな彼女には結婚も視野に5年間同棲し続けてきた彼・きっちゃん(高橋一生)がいた。
母親との夕食に彼を呼ぶことになった晩。彼は何故か約束の時間になっても店に来ない。家に帰宅しても彼の姿はなかった。
布団につき、不安を抱えながらも寝ようとした矢先、ドアホンが鳴り、彼かと思い、ドアを開けたが。ドアの外にいたのはなんと警察だった。何が起きたのか。混乱を隠せないなか、警察と一緒に病院に行くことになったゆかり。
彼が家の近くの公園でくも膜下出血で倒れ、意識不明の状態であること、そして、彼の名前や免許証、職業であったと聞いていた医師の仕事が全くの事実無根であったことを知る。
いったいどういうことだ。彼はいったい何者なのか。彼の過去にいったい何があったのか。彼は私を本当に愛していたのだろうか。頭に浮かぶ様々な疑問を投げかける先を失ったゆかりは、知り合いの探偵(吉田鋼太郎 とDAIGO)に彼の身元捜索を依頼する。
捜査のなか、彼が通っていたカフェの店員であり、彼に密かに好意を抱いていた心葉(川栄李奈)に出会い、彼がいつもカフェでパソコンを打っていたこと、そのパソコンを密かにコインロッカーの中に隠していたことを知る。彼のパソコンの中には膨大な量の文章が残されていた。彼は密かに小説を書いていたのだ。その小説に描かれていたものとは?そして、彼はいったい何者なのか?
映画の伏線を予想するのがとても下手な自分であるが、今回もやはりまったく先を読むことができなかった笑 疑念を持ったまま話は進むが、少しずつ少しずつ、彼の過去が明かされていく。ラスト、彼の過去を知ったとき、主人公にとっての彼をとても愛おしく感じた。思っていたよりも彼の過去が重いものではあったが、彼が何を思いながら過ごしていたのかがわかり、とてもすっきりした気持ちになった。
男女の愛とは何かを考えさせられる作品だと思った。吉田鋼太郎が作品にいい味を出している。好きな俳優だなぁと思った。高橋一生はあまり馴染みがなかったが、とても好印象を持った。