「ほんとは仕事できない?」嘘を愛する女 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)
ほんとは仕事できない?
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自分が好きになった人が身分を偽っていたら?
このプロットで全編を押していく佳作である。
瑕瑾はいっぱいある。由加利(長澤まさみ)の自己中ぶりには辟易するとか、ストーカーまがいの心葉(こんな漢字書くんや)(川栄李奈)はいらないキャラクターだとか。
由加利の成長も描くという意図があったのなら、まあありなのかと納得すると、終盤の病室での長回しのシーンは、長澤まさみも力が入っていただろうし、中江和仁監督も勝負どころだったと思うし、うまくいっていたと思う。
オリジナル脚本というのが好感度が高い。
桔平(高橋一生)の過去を探るのがメインになっているのだが、ひとつ気になる点がある。
由加利と海原(吉田鋼太郎)が造船所で働くトシにたどり着くのは綿密に描いているのでそれはOK。だが、桔平の行方を探していた広島の警察がトシにたどり着くのは納得がいかない。あの造船所はどこにあった? 由加利たちは広島の話を聞いてから橋(瀬戸大橋?)を渡っていなかったか。
犯罪者でもない桔平を探すのに、なんの情報も得られていない四国の造船所にわざわざ担当の警察が来るだろうか。地元に照会して終わりではないか。
いろいろ考えられるが、どれもしっくりこないので、少しご都合主義かな、と。
これも終盤の長回しで水に流そう。
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