「にも関わらず」甘き人生 ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
にも関わらず
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子供にとってママが死ぬというのは、想像を絶する苦しみですが、ママはママで苦しんで生きていたということが、大人になったら少しは理解ができるはず。でもマッシモは、まだまだ受け入れられそうにありません。本質的なところでいつまでも子供のまま、成長出来ずにいます。イタリアはマザコン文化(一番愛する女性=ママ)なので、余計に喪失感が大きいのかもしれません。
全体的に重いストーリーですが、私は好きです。ちょっと考え込んでしまったのが、ボスニアの母子のシーン。悲劇はドラマにもエンタメにもなる。だからこそ、演出もする。ジャーナリストのタフさと繊細なマッシモの描写が、とてもリアルでした。
『もしも、ママが生きていたら』ではなく、『ママが死んだにも関わらず』と思うのは、今生を生きていく為の知恵ですね。私も辛いことが起こったら、『にも関わらず』と思えるようにしようと思います。
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