劇場公開日 2017年7月22日

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「叫びたい思いは変わらない」心が叫びたがってるんだ。 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5叫びたい思いは変わらない

2018年3月30日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

幸せ

『あの花』スタッフによる2015年のヒット・アニメを実写化。
オリジナルは大傑作だったので何でいちいち実写にするかなぁと疑問しか沸かなかったが、そう悪くはなかった。
実写にし易い青春ストーリーだし、元々の話もいいし。

自分のお喋りが原因で家族を崩壊させてしまい以来話す事が出来なくなってしまった順、何事にも覚めている拓実、優等生の菜月、怪我で夢絶たれた野球部のエース・田崎。
地域ふるあい交流会の実行員に選ばれ、出し物でミュージカルをやる事になる…。

歌の力。
歌って伝える自分の気持ち。
言葉で傷付けてしまう難しさ。
言葉にしなければ伝わらない大切さ。
繊細な心情。
淡い恋模様。
さすがにオリジナルの新鮮さや感動には一歩及ばなかったものの、『君に届け』など青春映画の名手・熊澤尚人監督が手腕を振るう。

展開はほぼほぼ踏襲。オリジナルにあった卵の妖精などのファンタジー要素は排し、より等身大の青春ストーリーに。
感想などもオリジナルのレビューでかなりがっつり書いてしまったので、こちらでは実写ならではの魅力を。
やはり、若手キャストの瑞々しい好演。
難しい役所の順。芳根京子が思ってたよりずっと悪くなかった。歌声、見事!
セクシー王子の中島健人に拓実役はイケメン過ぎるかなと思っていたが、こちらも意外と悪くなかった。
三世俳優のプレッシャーを跳ね退け、寛一郎が熱くストレート。
石井杏奈はでしゃばらず影に埋もれず、好助演。本作やあちこちの作品でも魅力的に好印象。

オリジナルではミュージカル終わって一幕あったものの本作はあっさり終わってしまったが、クライマックスを飾った彼らのミュージカルは清々しい。
実写になっても叫びたい思いは変わらない。

近大
CBさんのコメント
2019年12月17日

自分は、この映画で芳根京子が気になり、「わさび」で、ハマりました。ちょっと懐かしい。思い出させてくれて、ありがとうございました。

CB