「この映画が好きだ。」心が叫びたがってるんだ。 やきすこぶさんの映画レビュー(感想・評価)
この映画が好きだ。
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映画はヒロインの子供時代から始まります。
父親から小さい子供には受け止めきれない様な、言葉を投げつけられます。
観ていて胸が締め付けられます。発した者の意図する以上に、言葉は人を傷付ける事を印象付けるシーンです。
この映画、大人の方なら経験してきたであろう、十代の頃の傷付き易さ、傷付け易さを上手く表現していると思います。
自分が好きなシーンは、ファミレスでのシーンです。
芳根さん演じるヒロインの順が、気持ちを振り絞って言葉の重みを訴えます。
観ているこちら側にまで、訴えかけてきます。
このシーン以外でも、言葉の重さ、大事さを映画全編で見せてきます。
映画は一生懸命な順に、実行委員のメンバー、そしてクラスメイトが心動かされる形で進んで行きます。
気持ちを言葉にする事の大切さを見せつつ、平行して行動で人の気持ちが動く事も描かれています。
この映画を良いと思う要素の一つです。
と、言いつつ行動で皆を引っ張る順、ささやかな気づかいの言葉を忘れていません。
この辺り、自分も見習いたいと思いました。
それから、この映画で意外と重要な役だと思ったのが、田崎の後輩の野球部のピッチャーの子です。
順の「言葉は取り戻せない」の台詞が心に引っかかる本作品ですが、後輩の彼は言葉や行動の過ちを犯してしまいますが、その後の行動で取り戻します。
口数少ない彼が本音をさらけ出す事で、より強い関係を築き上げる。
この映画のテーマを一番体現しているのは、彼なのではないかと感じました。
この映画、心に残るものがありますが、それでいて爽やかな印象も受けます。好きな映画です。
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