「完成とは妥協の産物」ジャコメッティ 最後の肖像 しげぴいさんの映画レビュー(感想・評価)
完成とは妥協の産物
尊大なのに繊細
自信満々に述べる芸術論とは裏腹に
製作前途に常に立ち開かる
恐怖にも似た不安
芸術家のややこしさ哉。
以前短歌づくりに凝った時期がある。
詠んでは投稿を繰り返していたが
投稿はしたものの
その後も頭から拭い去らず
二度も投稿をし直した一首のことが
映画観ながら思い出された。
規模はまるで違うが
ジャコメッティもこんな感覚を
作品ごとに味わっているのかと。
果たして未完成を完成と錯覚させる
その妥協点は何がそうせしめるのか?
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