「ジャコメッティにメロメロ」ジャコメッティ 最後の肖像 shironさんの映画レビュー(感想・評価)
ジャコメッティにメロメロ
なんてキュートな困ったちゃんなの〜。(о´∀`о)
男どもの掛け合いがユーモラスで、可愛い過ぎです!
言動からは、気難しくて感情の起伏が激しい人物のように見えますが、そこはジェフリー・ラッシュ様が演じてらっしゃるのですから、ただの偏屈では御座いませんとも。
劇中では“セッション”と言ってましたが、肖像画って絵描きとモデルの共同作業なんですね。
モデルは、寸分たがわず同じポーズをとり続けることを強要され、ものすごい細部まで穴が空くほど見たおされ、心の奥まで覗き込まれることを許し、画家にインスピレーションを与える。
(ドアップに耐えられるアーミー・ハマーの美しさったら!)
とくに「ジャコメッティの目で世の中を見てみたい。」と思っているようなロードにはたまらない体験でしょう。
そして、出来上がった作品たるや!!
あんな人畜無害そうな坊ちゃん顔のロードが、ジャコメッティの手にかかれば鋼の精神を持った深い人物に仕上がるのですもの。
自分の内に秘められた、知らない自分を引き出してくれた気がして、描かれる方もハマりますよね。
ジャコメッティもジャコメッティです。
アトリエや散歩中の会話から、彼のいろんな面が見えてくると、どうもロードとのセッションでは、破壊と再生を繰り返すことを楽しんでいたように思えてきます。
新しい表現を模索しつつも、破壊を通して何通りもの死を試していたのかもしれません。
子供って、遊びの最中にオモチャを取り上げると荒れ狂いますが、心ゆくまでたっぷり付き合ってあげたら、意外と素直にオモチャを手放してくれますよね。
そして、付き合ってくれそうな人をよく見抜いている。
絵の完成シーンのジャコメッティが、可愛くて可愛くて(о´∀`о)
18回のセッションの残骸を、実際に見てみたくなりました。
それ以降、本物を見る楽しさにハマってしまい
美術館にも足を運ぶようになったのですが、
有名な画家の絵が来日する時はすごい混雑でヘトヘト。(;´д`)
それでも、絵の目の前に立つと、作者が語りかけてくるようでやめられません。
「白い紙に向き合って、人が描いたものなのだ。」と改めて感じました。
デスクに向かう、かこさとし先生の姿が浮かび上がり、線を引く時の息づかいまで聞こえるような…。
絵画と違って、子供の頃から何百回と読んだ絵本だったので、余計に違いがわかったのかもしれません。
本当に貴重な体験でした。
絵画ならまだしも、絵本として完成しているモノの原画を見て何が楽しいのか不明でしたが(^^;;
実際に原画を見てみると、あまりにも絵本のイメージとかけ離れていて衝撃でした。
ド素人でもわかるレベルで色が全く違う!!ww
そして、印刷された紙ではわからなかった、線の強弱や濃淡、ホワイトで修正した部分を目の当たりにして
中学の美術の担任が、事あるごとに「本物を見てほしい。」と言っていましたが、当時の私は「色の違いなんて、こんなド素人にはわからないだろうし、構図が変わるわけでもなし。画集で充分だろうww」と思っていました。
十年以上経ってから、その意味がわかる日が来るとは…
友達に誘われて『かこさとし原画展』に行った時のこと。
きりんさん、コメント有難う御座います!
昔TVの特集で見ただけですが、一休さんは、なかなかアグレッシブと言うか、異端児だったようですね。
髑髏を掲げて歩いたり…。どんな掛軸なのか興味津々です。情報ありがとうございます😊
こんにちは、レビューとっても面白く読ませていただきました♪
〉18回のセッションの残骸を、実際に見てみたくなりました
あー、わかります。実物を見てようやく納得、腑に落ちる+新発見ということ有りますよね。
石川県立美術館の一休さんの掛軸もいつか機会があればご覧下さい、びっくりの迫力でイメージをくつがえさせられますから(笑)
⇒ホームページで便覧可。展示日の確認が必要です。