ヴァレリアン 千の惑星の救世主のレビュー・感想・評価
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イマジネーションに溢れた1作!
ようやく見れましたヴァレリアン。
ビジュアル面がとにかく素晴らしかった!
度重なる増改築で宇宙の九龍城と化したアルファ宇宙ステーション。
一千もの種族が住まうこの巨大な人工天体を、セリフではなくビジュアル一発で説得力をもって魅せる!
そのリュック・ベッソンのセンスにやられました。
宇宙ステーション内部に海があり、そこに恐竜が群生していたり。
広大な砂漠の惑星が、VR空間の巨大なマーケットになっていたり。
誰も見たことのないSF描写のオンパレード、イマジネーションの塊のような映画に仕上がってます。
スターウォーズやガーディアンズでこの手のSFの目が肥えてる人でも、間違いなく驚かされるでしょう!
それくらいセンス・オブ・ワンダーに溢れています!
フィフス・エレメントを21世紀に作り直したような、良い意味でのベッソン的・メビウス的SF感も素晴らしい。期待を裏切りません。
惜しむらくは、主人公2人のキャストが映像世界に負けてしまっている点。フィフスのウィリス&ミラ、レオンのジャン・レノ&ナタリーのようなパワフルなキャストに比べると印象が弱すぎる。
ここだけは残念でした。
とはいえ、SFとしてたまらなく魅力的な世界観に没入するにはもってこいの本作。食わず嫌いしてる人は、騙されたと思って見てもらいたいです!
それくらい映像面で魅力あふれる作品でした。続編にも期待。
リュック版スターウォーズ
楽しめる。けれど、もっとおもしろくなったはず…
テーマは壮大。心に響く。
映像も圧巻。映像が売りの映画館で観ればよかったと後悔。
主要な役どころの役者も魅力的。ホーク氏のあの役!ぶっとんでた。
なのに、最高傑作!!とはならない。
その要素はもっているのに…。
スターウォーズ』に影響を与えたとされるSF古典コミックの映画化。
ストーリー他については、正直、アニメや他の映画で使い古されたような…って、それらの元になったSF古典の映画化と考えると、細部のエピソードや設定・宇宙人の造形はよく考え付いたなと逆に驚く。
主筋は、戦争物に置き換えても成り立つ古典中の古典。
ヒロインの鼻っ柱の強さとか、レイア姫に受け継がれたんだろうな。
ヴァレリアンの性格も、ちょい悪なのに根は真面目、ギリギリなのに強がって見せて、それでいて何とかしてしまうところとかはハンソロにも通じるかな?
「プリンセスに導かれて」事件の中枢に関わっていくというのも、同じだなあと。
とはいえ、この映画では、カップルの恋のイチャイチャが、すごく表面的にみえて残念。「必要なんだ」と言葉でだけで言われてもねえ。バディ感は出ていなかったかな。
ヒロインもきれいだけれど、峰不二子級に誰が見ても一目でというのでもなく、説得力がない。なにより、ハーマイオニーにみえて仕方がなかった。
ヴァレリアンも、描き方が中途半端。せっかく、演技できるデハーン氏を使っているのに。若く見えるけれど、この映画日本公開当時デハーン氏は31歳。2012年公開の映画で(2012年デハーン氏26歳)、17歳の高校生の瑞々しさ・危なさを表現できた方。そのほか、陰のある繊細さを演じられる方。そんな魅力が表現されていない。軽さの中に、大人の顔を忍ばせたら、新しいヒーロー誕生になっただろうに。
『レオン』で、あれだけ素敵な関係性を描いた方なのに。なんで手抜き?
アクションは、さすが『レオン』の監督というところと、もたついているところと。もたついているのは、デハーン氏達、役者のせいかもしれないが。
でもね、脚本がね。勿体ない。
大筋は、王道のスペースオペラ。でも、エピソードの取捨選択が甘いかなと思う。
ボウイ氏の曲に乗せてのOPは心惹かれるが、後のストーリーテーリングを考えると、ここをもう少し削って、人物を表すエピソードに割いてほしかった。ヒーロー・ヒロインの関係性とか。「プリンセスに導かれて」「兄が妹の存在を感じて」というのも、力づくで話進めるし。天国横丁の話とか、クラゲの話削ってもいいかも。あ、でもそうするとバブルの話がなくなってしまう。バブルの話は、この映画の中でも一番心に残るエピソード。切なかった。
加えて、ギャグが下手。ほとんど滑っている。
「最短距離」も、『ミッションインポッシブル』の方が面白かった。ギャグというより、映像を見せたかったんだろうな。
刀振り上げて突進していくのも小学生か!というギャグを狙ったんだろうけれど、活かしきれていない。間が悪い。
なにより、ヴァレリアンの軽口が、デハーン氏の声質とあっていなくて、大コケ。ダサ男に見える。フランス語の語感と英語の語感の違いが悪く出たように思う。
そして、何より声を大にして言いたいのが、編集がへた。なくてもいいショットが多かった。スポンサーの意向がとっても反映していた。そこを削って、カップルの恋模様や、パール人のエピソードに割いてほしかった。
そして、予告と、邦題にも、文句言いたい。
「救世主?」「この男に託された?」「〇時間に救わなければ…」鑑賞し終わって振り返れば、嘘は言っていないのだけれど…、ストーリーの流れから言うと、なんか違う。監督が描きたかったのって、そういうこと?この点でも、採点下げたくなってしまう…。観客が動員できればいいのかもしれないけれど、次売れなくなるよ。
そして残念なのは、フランス映画らしさがあまり感じられなかったこと。
ああ、作り直したい!
(原作未読)
スケールでかくていいんだけど
もとはティーン向けSFコミックなんでしょうね。そう考えると、ズレてはいない。
ただ、リュックベッソンが撮る映画ではないよな、と。ルーシー以降の迷走ぶりがすごい。新しいジャンルに挑むのは良いけど、これに関してはSF分野の別な監督で撮るべきだったんだろう。または、とことんB級で撮れる監督で、脱力系の傑作に仕上げるとか。
内容はなんかスケールでかくていいんだけど、作風がなんとなくどっちつかずで中途半端、な映画でした。
独自性は皆無
予想と全然違って、素晴らしかった。
ジュピターより
【リュック・ベッソン監督のファンタジック・スペースムービー ハリウッド宇宙映画との違いと、バンド・デシネの映像化を楽しむ】
[今作の興味深かった所を列挙する:映画内容外も含む]
・ヴァレリアンをデイン・デハーンが演じている事。彼はどちらかと言えばアート系作品の役者でしょう?
でも、そこが面白いし、違和感はない。(マッチョではないところが、ハリウッドと違う?)
・千の惑星の色とりどりな事も、フランス風。
基本的に明るいトーンで、取り分け惑星ミュールのリゾート感あふれる風景。
で、パール人だから真珠ってセンスどうなの・・(やや呆れる)。
・宇宙人たちのカラフルな色合いや彼らを演じる俳優達の姿。
パール人を筆頭にコータン・ダフーク、”ダ”(口癖がダだから”ダ”・・・、楽しい事が好き、直ぐ泣く・・。ウーム・・。)
故ルトガー・ハウアーは”世界連邦大統領”だし、ジョン・グッドマンはもう誰だか分からないし、イーサン・ホークに至っては”客引きジョリー”を実に楽しそうにサイケデリックな格好で演じている。
<リュック・ベッソン監督遣りたい放題のフランス発、スペースムービー。
制作費、200億円は回収できたのかな?>
<2018年3月30日 劇場にて鑑賞>
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