劇場公開日 2018年3月30日

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「SF、というよりも男と女の映画かも⁈」ヴァレリアン 千の惑星の救世主 琥珀さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5SF、というよりも男と女の映画かも⁈

2018年4月7日
iPhoneアプリから投稿

ルックスも、仕事の腕も、ことに当たっての対処方法なども、つまり全てにおいて相性が良いのに、結婚を決断するには何かが決定的に違う。誰が見てもこれ以上ないお似合いの2人なのに何故?
現実にこういうことってありますよね。ヴァレリアンとローレリーヌの場合、映画ですから最後は理解し合えましたけど。

パール人に最後のアレを返すかどうか、についてローレリーヌは理屈や判断ではなく、自然な成り行きで当たり前のこととして返そうとしたけれど、ヴァレリアンはパール人(或いはパール人の状況の原因)のことより自分の信念や兵士としてのルールに照らす、という『理屈や判断』が先に立ちました。前提とか論点とか正しいとか正しくないとかではなく、2人の感性の違いが、ローレリーヌにとっては絶望的に分かり合えない部分に思えて涙が出たのだと思います。あのシーンでヴァレリアンがあっさりとローレリーヌに任せず、一度は引き留めた行為に、男と女が結ばれない場合における埋めがたい何かを感じました。

グレシャムの法則