「何故そこで止まるのだ」ビジランテ Kさんの映画レビュー(感想・評価)
何故そこで止まるのだ
利権と暴力のどうしようもない連鎖がとても痛かった。私は三兄弟それぞれの行く末について、長男は逃避と堕落に徹底していると悪くは思わず、次男の覚悟はそれも一つの選択だと納得したが、それに対して三男の最後の行動だけは理解できず、これまでの頑張りを帳消しにする中途半端さで、何故そこで止まるのだ、とモヤモヤしながら観終えたが、あとからよくよく彼のこだわりについて考え、彼は兄弟愛に身を捧げたかったのかなという結論に至った。そこにはなんの得もなく、また満足できるような男の美学も感じなかったので、私としては残念だった。
あとから舞台が監督の故郷と知り、鉄塔のある田舎の風景は、この方にとっても憎き愛しき原風景なのだろうかと思った。
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