「10−2=20!」ウォー・マシーン 戦争は話術だ! SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
10−2=20!
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9.11テロの犯行集団を撲滅するためにアフガニスタンに乗り込んだ多国籍軍だが、特に成果のないまま8年が経過。新しく大統領に就任したオバマ氏は撤収を望み、イラクで功績のあった大将にその難しい仕事を任せた。彼はストイックで部下からの信頼も篤いが非常な自信家でもあり、現地に民主主義を根付かせことも正しくやれば可能であると信じていた。同時に軍人としての戦果も求めたため、手始めに、無理だし無視すべきだと言われた砂漠地域の掌握に乗り出す。そのためには兵士の増員が必要であり、自分達で声をあげるPR作戦を実行する。一方、民間人の中に潜むテロリストを掃討するのは難作業であり、一般人の犠牲も兵士の犠牲も出てしまった頃、広報活動でも失敗し、手柄空しく現地を後にする。
冒頭の語りで、成果がなければ替えればいい、とあって何かを批判しているっぽいなと思いながら見ていたら、司令官チームを追いながら、実はこんな困難で判断の難しい作業を軍に丸投げの大統領(civilian)を批判しているのだと気づいた。
取材をしていたローリング・ストーンズ誌の記者は、沢山の人に話題にして欲しかったからと言っているが、司令官達は記者を信頼して普段通りの様子を見せ、腹を割って話したのに書き方があれではひどいと思った。
ブラピ氏の演技は作り込んだ声音が逆に耳に引っかかって聴き取りにくいのが残念だったけれど、この作品をプロデュースした心意気は買う!
あとはティルダ姐さんが、それっぽいドイツ人にしか見えなくて、すごいなと思った。
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