「『ドント・ブリーズ』的なやつかと思いきや」グッド・ネイバー といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
『ドント・ブリーズ』的なやつかと思いきや
とある映画レビュアーさんがオススメしていた作品。事前に予告編を観ていたので、「ユーチューバーが近所のお爺ちゃんにイタズラ仕掛ける」って程度の事前知識でした。
結論ですが、不満はかなりありますが、そこそこに面白かったと思います。「最後に衝撃の展開がある」と聞いていたので身構えていたんですが、イマイチ「衝撃の展開」とは感じられませんでしたね。でも、謎が謎を呼ぶストーリーやお爺ちゃんの意味深な行動など、観ていて興味を惹かれる展開が多くて、飽きずに最後まで鑑賞することができました。
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動画サイトに過激な動画を投稿しているショーン(キーア・ギルクリスト)とイーサン(ローガン・ミラー)は、向かいの家に独りで住んでいる偏屈な老人であるグレイニー(ジェームズ・カーン)に実験と称していたずらを仕掛ける動画を撮影し、再生数を稼ごうと考えた。グレイニーの留守中に家じゅうに監視カメラやいたずら用のトラップを仕掛けたのだが、地下室へ続く扉は厳重に鍵が掛けられていた。地下にいったい何があるのか、彼らはいたずら動画を撮影しながら、だんだんと興味を魅かれてくるのだった。
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偏屈な老人宅に侵入する若者。そしてその老人には隠された秘密がある。
あらすじだけ聞けば、『ドント・ブリーズ』を思い出すような内容です。『ドント・ブリーズ』は大金を持っているらしい盲目の退役軍人の老人宅に若者3人が強盗に入り、その老人に返り討ちに遭うというホラー映画ですね。
実際のところ中盤くらいまでは雰囲気が『ドント・ブリーズ』っぽいんですが、後半の展開や物語の構成が全く違いますね。何度も彼らの後日談にあたる裁判のシーンが挿入されるため、「老人へのいたずらが最終的にとんでもない事件に至ったらしい」というのが推測できるような構成になっていますね。これが物語の緊張感を持続させていてすごくいい演出だったと思います。
ただ、肝心のラストシーンの展開は結構拍子抜けだったように感じます。
グレイニーが抱えていた秘密も明かされてみればそんなに大したことではなかったですし、彼の自殺もかなり唐突なように観えてしまいました。個人的には「もうちょいマシなラストもあったんじゃないか」って思ってしまいますね。
猫によって隠されていたカメラが床に落ちてしまい老人宅に侵入するシーンも、イマイチ緊迫感に欠ける感じがしました。もう少し「危ない!見つかっちゃう!」みたいな展開があったら面白かったのになぁ…と、私は感じてしまいました。
まあ、ラストシーンや細かい部分には多少不満点はありますが、全体的には結構面白かった映画だったと思います。怖いシーンもあるし、心温まるシーンもあるし、観て損はない映画です。オススメです。