彼女が目覚めるその日までのレビュー・感想・評価
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現在の、優秀な日本の内科医なら疑う
医師として、非常に感慨深い映画であった。ただ、この疾患の存在は精神疾患と間違えやすい疾患として知られており、自分でも疾患名くらいは知っていた。ただ本人の発症が2009年なので、当時の状況で診断できたかどうかは疑問だが、症状が急速なので、日本の医師なら脳外科・神経内科疾患を疑うのではないかな。今、公開名の邦画「8年越しの恋」も同じ疾患を扱った映画で、封切りの日時も同じです。
実話だったとは…
クロエちゃんが可愛すぎて、フワフワして、あんまり深刻な病人ぽくないなぁと思ってたら、どんどん症状が悪化していく様子を丁寧に演じていて、すっかりいい女優さんになってました。
内容はまぁ、予想通りでしたが、本人のスザンナとスティーブンがリアルに似てた(笑)。ちゃんと忠実に描かれているところも感動ポイントですね。
翻って日本人はあんなに医者の診断に楯突くこともしないだろうし、個人的にはたとえ医師の診断ミスがあったにせよ、私はどんな結果でも受け入れると思います。この病気の原因が突き止められた医療の進歩には敬意を払いますが、人にはそれぞれ抗うことのできない寿命があって、病名がわからなかった時代に生まれただけなのではと、改めて思えた映画でした。
マーゴ役の女優さん、先日観たgifted の担任の先生役で、なかなか可愛い人でした。彼女もなかなかいい役者さんでした。
何はともあれ、与えられた命いっぱい生きなきゃですね。
医療に対する姿勢のちがい?
発病から診断がついて正しい治療につながるまでのストーリーとして見ました。他のレビューアーも書いていたが、最も印象に残ったのは家族と医師が対等にやりあい、診断に納得が行かないときは、プレッシャーをかけ必要な検査をさせ、原因を追究させる家族の姿でした。日本人だと同じ状況で先生にお任せしますとさっさと精神病院に入院させるのでは?これは医療に関するリテラシーの違いなのでしょうか。家族が粘った背景には、アメリカでも精神疾患、精神病院に対するスティグマがあるためかとも思いました。
諦めないことと覚悟を決めることの境目で立ちすくむ
自分の身に置き換えたときにゾッとします。
もし、自分の娘が同じ病気、あるいは発見の困難な病気になった時に、あれだけ医師に食ってかかれるだろうか?
プロとしての直感を信じて行動する医師と原因解明に当たってくれる知見と経験のある医師に恵まれたからこそ本作のような結論が導けたが、たまたま経験や知識がなくこの病気を発見出来なくても、その医師あるいは病院として精一杯手を尽くして検査してくれたとしたら、厳しい現実を受け入れる覚悟を決めて、諦めてしまうのではないか。
現実的には、仕事や経済的な事情を判断材料として一切考えることなく、いくつも病院を変えたりすることも困難だとも思うし、諦めないことと現実を受け入れること(覚悟を決めること)のどちらが正しいのか、立ち竦むしかない気がする。
元通りに戻れてこそ完治
この映画には何があったか。
まずは未知の病に侵される恐さ。あきらかに異常をきたしているのに医者は検査結果に異常はないという。過去のパターンにあてはめて飲酒やドラッグが原因で精神の疾患だろうと決めてかかられる。迷惑なほど騒ぎたてて食ってかからないと本気で病気を究明してもらえない。
そして、ともに病と闘ってくれる家族、恋人、友人の温かさ。これは病の種類を問わない。身近な人が危急に瀕した際に悔いのない振る舞いかたとは如何にあるべきか。想いが跳ね返されるときもある。そのときどう振る舞えるか。映画をみた結果、自分が考えさせられたところである。
映画では、実の親子、血のつながってない親子、恋人、職場の友人、いろんな距離にいる人が見守ってくれる。恋人に比重を置けばそれはそれでひとつの主題になるが、誰かひとりにクローズアップしなかったのが本作品の個性といえよう。
では、そうしたことによって何が描かれたのか。
病のどん底にいるときは、分かってもらえなさがかえって煩わしく、そもそも治癒にははなから無力であろう周りの人の構いが、幸にも病を克服できたときは、元通りの居場所の失われていないことを約束してくれているということ。肉体的に病を克服できても、その顛末で生活を失い、精神を病んで、元の生活に戻れなかったら、それは結果、病に負けたことにほかならない。
そんな冷静で理性的な判断を闘病中の病人は普通下せないだろう。だから健康ないま、学んでおく意味は大きい。
「絶対治るから」、何の根拠もなく口にされ、何も分かってくれてない証のようなこの励まし、ではあるが、同時にここには、絶対的な寄り添いと、絶えない希望が宿っているのである。
とても良い映画
現在、偶然にも同時期での公開となった土屋太鳳主演『8年越しの花嫁 奇跡の実話』も同じ疾患を扱った作品。あちらは、恋愛要素が強めだったが、こちらは疾患による症状や、日常生活・周囲の人々との関係が変化して行く様子、そして、原因となったあまり耳慣れない疾患へと辿り着く様子を比較的細かく見せてくれる。この2作品に共通しているのは、彼女たちを取り巻く家族や恋人といった存在。特に、一見頼りなさそうな彼氏が、病床の彼女のみならず、その家族の支えとなっている。そこに大きく感動する。
*なお、この疾患は、その症状のあらわれ方や原因不明であったことから、かつては"悪魔憑き"と思われていたとの事。
クロエ・モレッツの演技力
クロエちゃんの演技力がとにかくすごかった。
何人の医者に見てもらっても原因がわからなかった。最後の医師に出会えて本当によかったなと思う。実際にあった話だから映画にものめり込める。
☆☆☆★ 何故か同じ症例を扱い、公開が重なってしまった『8年越しの...
☆☆☆★
何故か同じ症例を扱い、公開が重なってしまった『8年越しの花嫁』は、完全なる恋愛映画として撮られていた。
かたやこの作品では。主人公のクロエ・グレース・モレッツが、自身の異変に気付き。段々と病に侵されて行く様子を、まるでホラー映画の演出・音響効果を使って描いている。
その描き方の違いには驚いてしまうのだが。『8年越し…』の方は、突然病に侵されてしまった感が強かったのですが。この作品では、ジワジワと真綿で首を絞めるが如くに描く。
ただ、個人的にアメリカ映画によく有るのですが。登場人物達が、自分の考え方を主張すればする程に、泣き・叫び・暴力的な振る舞いをするのがとても苦手だ!
この作品でも前半では主人公の彼女は、その様な振る舞いをし始め。後半では業を煮やした両親が医師達に対して…と。「嗚呼!いつものアレだなあ〜!」…とは思うのだが、基から「そうゆう症状の病気でしよ!」…と、言われてしまえば。「確かに…」としか言えませんけれど(。-_-。)
映画はそんな彼女目線から語られて行き。その彼女の症状が重くなるまでがホラー映画風。
そして、遂に彼女が言葉を発しなくなると。両親や、新しく主治医となる医師が登場。一転してヒューマンドラマになるので、その変わり身にちょっと戸惑ってしまった…のが正直なところ。
しかし、まさかまさかなのですが。それまでのホラー映画風の時よりも、そのヒューマンドラマ風な場面の時に、1番怖い場面があろうとは思わなかった。
どうにも納得いかない両親。その時に母親が一言ぽつりと呟く。
「(医者に)もっとプレッシャーをかけなければ!」
2017年12月23日 角川シネマ有楽町
as a doctor
本人の独白が途中できえる。医療者の苦悩が気になってしまう。このような事実、疾患があることを広めることが、この映画の意義であり意思であるのだろう。邦画名は原題の衝撃とはすこしずれる。
8年越しの花嫁、とダブった。
奇しくも同じ病気の映画が同時期公開なんて。珍しい病気だから世間に認知させるには絶大な効果出るだろうからいいことだ。
それにしても、ご本人もご家族もまわりの人も当時は絶望的だったことは強烈に感じるなー。原因不明の病気ほど怖いことはない。
エクソシストのリーガンの取り憑かれた動きもこの病気を参考にしているらしいけどクロちゃんの演技はなかなかすごかったです。
病名わかって治せて良かった。
クロエ=グレース・モレッツの演技が凄い
タイトルに書いたとおりクロエ=グレースの演技が素晴らしいです。
約90分と短いのが残念で、もっと治療段階を描いた方が良いと思いました。
アメリカは日本と違い収入によって医療保険のサポート格差が大きいのに、実話とのことで脚色が無ければダメ医者が多すぎてアメリカ人が可哀相になります。
恐ろしい事だ!
クロエちゃんの演技も素晴らしいが、
この病の真実が、恐ろしい!
エクソシストのモデルの少年もこの病らしく、日本も狐憑きなんてそうなんやろな!
いくら検査しても原因がわからないでは、精神科にってよくよく考えると怖い話し。
映画では、家族と恋人の諦めない心と女医さんの直感により彼女は、目覚めた。
まさか脳の半分が、燃える病気で、治療すれば、90%は、回復するなんて!
今回も職場を失うことなく復帰できたのも奇跡だ!
ほんまならクビやな!
しかしクロエちゃんの演技は、素晴らしいし、大人になった彼女の魅力いっぱいです。
彼女を取り巻く人々の熱意と信頼
日本で“狐憑き”と言われていたのも、実は大半がこの抗NMDA受容体脳炎だったのでしょうね。
医学の進歩って素晴らしい!
原作者のトークショーと書いてあったので、ノンフィクションライターさんがご登壇なさるのかと思っていたら、なんとご本人でした!!!(°▽°)
ハツラツとしていて、むちゃくちゃ美人で、まるで女優さんみたい。
映画のクロエちゃんそのものでした。
いや、クロエちゃんがご本人に寄せて演技していたのか (^◇^;)
そう言えば、話す身振り手振りも似ていました。
ティーチインもあったのですが、患者の会の方々やお医者の卵ちゃん一人一人の質問に丁寧に答えてくださって、英語は殆どわからない私ですが、彼女の真っ直ぐな気持ちは伝わってきました。
こんな貴重な会に参加できて本当に感謝です。
当時は今より更に認知度が低い病気だったので苦しんでいる方も相当多かったのでしょう。
スザンナさんが上司のすすめで自身の体験手記を掲載したところ、あまりにも反響が大きく
この病気を多くの人に知ってもらう事が自分の使命だと感じたそうです。
そうして本が出版され映画化されたお陰で、私もこの病気を初めて知る事ができたのですが、
この映画は病気の事だけではなく、彼女のパワーと、彼女を取り巻く人々との信頼関係も描かれていた様に思います。
症状が出てきた頃の診察では、何度もアルコールやドラッグを疑われて、病気を知っているこっちとしてはイライラしますが、確かに疑われても仕方のない症状なので辛いです。
医師達が検査をするも原因不明で、精神科へ委ねる見解になったとき「そんな筈はない!もっと検査をしてくれ!」と言える家族や恋人の熱意に驚きました。
私なんかだと「医者が言うんだから、それが一番良いのだろう。」と鵜呑みにしてしまうかも。
どこまでも主人公を信じる姿に
この病気に限らず、痴呆症や躁鬱などで、もし家族の人格が変わってしまったら、私はそんな熱意を持って向き合うことが出来るだろうか?
自問させられる映画でもありました。
悪魔の仕業だと思われた病気の恐ろしさ
この映画はなんと、日本映画の「8年越しの花嫁」と題材が全く一緒。
同じ難病をテーマに描かれた作品で、公開日も一緒
NYで記者をしているスザンナは、幻覚が見えたり、言動がおかしくなたりして、そのうち、てんかんのような発作を起こすようになるが、いつまでも原因がわからない…
その後、彼女の病気が「抗NMDA受容体脳炎」だと分かる
「8年越しの花嫁」は、主人公カップルがその病気を乗り越えていく様子をメインに描かれているけど
「彼女が目覚めるその日まで」では、その病気にかかったスザンナの症状や、周りの人たちの彼女に対する反応をメインに描かれる
それは明らかに、この病気の恐ろしさを広めることを目的にしている
私としては、病気にかかる前、かかっている間、その後のスザンナの様子がよくわかる、この「彼女が目覚めるその日まで」の方が好きだったなぁ
それにしても、クロエちゃんが演技が上手すぎて、病気にかかっている間のスザンナが本当にエクソシストみたいで怖かった
実際のエクソシストも、この病気だったのでは?
と思われているんだって
悪魔が取り憑いてる!
そう思われてもおかしくないぐらいの狂気があって、家族や恋人は本当に大変だったろうなと思った作品だった
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