「このブロンドはアトミック・ボムより恐ろしい…!🧨💥 映画の意味はわからんがとにかくすごいアクションだ!」アトミック・ブロンド たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
このブロンドはアトミック・ボムより恐ろしい…!🧨💥 映画の意味はわからんがとにかくすごいアクションだ!
分断壁崩壊直前のベルリンを舞台に、MI6所属の諜報員ローレンの活躍を描いたポリティカル・スパイアクション。
監督は元スタントマンという経歴を持つデヴィッド・リーチ。本作は彼の監督デビュー作である。
主人公ローレン・ブロートンを演じるのは『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』『ワイルド・スピード ICE BREAK』の、オスカー女優シャーリーズ・セロン。なおセロンは本作の製作も務める。
ベルリンに潜伏しているMI6エージェント、デヴィッド・パーシヴァルを演じるのは『ナルニア国物語/第1章: ライオンと魔女』や『X-MEN』シリーズのジェームズ・マカヴォイ。
フランスの情報機関「DGSE」のエージェント、デルフィーヌ・ラサールを演じるのは『キングスマン』『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』のソフィア・ブテラ。
ローレンの手助けをする所属不明の諜報員、メルケルを演じるのは『シンプル・シモン』『ダイバージェント FINAL』のビル・スカルスガルド。
本作は、冷戦下の欧州を舞台にしたスパイもの。
手垢に塗れたジャンルではあるが、この作品は旧来の作品とは一線を画す、新時代のスパイ映画といっても差し支えのない新鮮さに満ちている✨
本作の目玉は、なんと言ってもシャリーズ・セロン姐御のアクション!…というかバイオレンス!
今作でセロンはスタントマンを極力使わず、ほぼ全てのアクションシーンを自ら演じたという。トレーニング中、噛み締めすぎて奥歯が欠けたという逸話があるほどガチで鍛え上げた彼女の気迫には鬼気迫るものがある。
そんな彼女の繰り出すアクションはとにかく痛い…💦金的、凶器、目潰し、チョーク攻撃、etc…。女性が男性を暴力で制するにはどう戦えば良いのかを徹底的に考えた結果編み出されたという超実戦型暗殺術の数々。これを観た男性は、タマヒュンしてしまうこと間違い無し☠️
これらのバイオレンスを前面に押し出して描かれる、中盤の大立ち回りは見事見事!!約10分にも渡り繰り広げられる、狂気のバトル&カーアクションシーンには絶句してしまった。
一体どうやって撮影したのか全くわからない、怒涛のワンカット長回し。厳密には何ヶ所かカットが切り替わっている訳だが、その切れ目がわからないよう上手く誤魔化されている。その為アクションの迫力が削がれる事はない。
この怒涛のアクションシーンは、あまりのプレッシャーに息が詰まって死にそうになりました…。映画史に残ると言っても過言ではないほど真に迫った圧巻の乱闘劇。こんな凄いものが観れるんだから、もうそれだけでこの映画を鑑賞する価値は十分すぎるほどにあると断言出来ますっ!!
本作はもう一から十までシャーリーズ・セロンの為の映画である。
彼女があまりにも突出し過ぎていて他のキャストとのバランスが悪かったような気もするが、とにかくセロンの姐御は凄かった!
恐ろしいほど美しいのに、全くエロくないという謎の現象。乳首まで出しているのに!!レズセックスシーンも、全然女性同士のまぐわいにみえない…😅
…いやこれ褒めているんですよ!ディスってないです。それだけ凄いんです!シャリーズ・セロンって、なんかもう性別を超越した新種の生命体なんじゃないでしょうか!?
正直なところ、ストーリーはよくわからん💦
超重要リストの奪還と、二重スパイの特定という単純なミッションにも拘らず、今何やってんだかよくわからんし、結局どうなったかもよくわからぬ💫🤪💫
本作が映し出しているのは、ローレンが取り調べによって語った出来事である。つまりローレンという「信頼できない語り手」により、この映画は形作られている。
ローレンの言葉が真実である保証はどこにもなく、むしろ嘘や詐称がこの物語を彩っていると考える方が自然。そのため、本作が曖昧模糊な内容であるのは当然といえば当然である。
…まぁただそれにしても、複雑すぎてストーリーラインがガチャガチャしてしまっているという事実に変わりはない。
「信頼できない語り手」という手法を用いるにしても、もう少しスマートなシナリオにならんかったのだろうか?フランスの諜報員とか、結局なんだかよくわからんかったっす…🌀
ストーリーの描き方に不満はあるが、それを補ってあまりあるバイオレンス・アクション!
本作は女性による本格アクションの新境地とも言える、エポック・メイキングな一作であると思います✨セロン姐さんの活躍を網膜に焼き付けましょう!!
音楽の使い方も良かったなぁ…。
ニュー・オーダーの「ブルー・マンデー」に始まり、クラッシュの「ロンドン・コーリング」とクイーン&ボウイの「アンダー・プレッシャー」で締める。うーむ、凄いサントラだ…。
やっぱりベルリンの壁が崩壊するなら、デヴィッド・ボウイは必須っしょ!!