「喜多嶋舞?!」あしたは最高のはじまり movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
喜多嶋舞?!
オマールシーのファンです。
なので、オマールシーの魅力満載でとても良かったです。
母親が、黒人の男好きでやけに男運は良いだけの、ろくでなし。育児鬱は辛かったと思う。でも、8年放置で4年前から恋人がいたとは、ひどい!しかも育ててもいないのに突然現れて親権を主張。どこぞの喜多嶋舞みたい。
まさか、サミュエルの子でないなんて!
まさか、子供が病気だったなんて!
育児鬱の母親から放棄された子を急に手渡されて育てるも、血は繋がっていなかった、さらに子供は病気だなんて、かなり重いテーマになりがちなのに、テンポ良くとても軽快に楽しく物語が進んでいくのは、オマールシーの雰囲気あってのもの。その日暮らしの遊び人でテキトーな事ばかり言ってるけど、根っこが優しいので憎まれない、思いやりに溢れている役がよく似合う。背が高いからスタントもとても似合っていて、子供と過ごすために新しい仕事に挑戦したり、1日1日を子供を楽しませるためだけに全うしている表情がとても素敵だった。
母親がわりになってくれたゲイも、仕事の顔とプライベートの顔が全く違って、チャーミング。
子供の大きさ用のドア、バスケットゴール、滑り台で二階から降りれたり、失踪した母親については、スパイで任務を遂行中と設定して、その母親からメールが来るとサイレンが光る仕組みなど、家の中も子供の目線でワクワクに溢れた物ばかり。勉強よりも父親との時間を濃密に、楽しく過ごすことに重きを置いて暮らしているのは、父親がいい加減だからではなく、子供に残された時間が少ないから。理由がわかった時に、一気に全てに合点がいき、百点満点以上の父親だとわかる。にも関わらず、血の繋がりが認められず、ポッと出の母親とその恋人に親権を取られるという話。本当に泣いた。
子供以上に、親に子供が不可欠って、ごくありふれた家庭でも親の心理そのもの。子供によって親は随分と変わり成長させて貰える。
子供のために全力を尽くす親の姿のお手本を見せて貰えるような作品。